「レモンライムの青い風」いかとレモンのリゾ。 � 投稿者:中島

編集責任者:江弘毅を始めとした京都・神戸・大阪の編集集団

「新地の香川でうどん食うて帰ろかなー」

と会社を出る前に思っていたら、「いかとレモンのリゾを作ろうと思ってます」とヨメはんから留守電が入っていた。ふだんは全然料理なんかしよらへんくせに、『アラン・デュカスのひと皿フレンチ』を見て「海の幸のパエリヤ」作ってええカッコしている夫が許せなかったのだろう。

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「年季の違いを見したらなアカンわ」なのか、とにかく帰宅して1時間後にはもう、蒸し暑い夜とは正反対の爽やかな匂いに包まれていた。『ひと皿フレンチ』お米編22ページのメニューである。

いかは4人分の材料では1/2杯になっているが、1杯使っても全然OKである。何よりも、今日も今日で野菜のブイヨン(手抜きして市販の顆粒です)やいかからエエだしが出ているが、それ以上に「たまらん」と感じたのは、細かく切ったレモンの皮と果肉である。苦くて酸っぱい。ガキの頃なら敬遠していた味がこの歳になると、なかったら逆に物足りなくなる。

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これと黒胡椒のピリ辛が合わさって(色もタイガースカラーですな)ノンストップで手を動かし、4人前のリゾがみるみる減っていく。「今日はこのぐらいにしといたらぁ」で辛うじて手を止め、ごちそうさまの後片付け。奥様、ラッキーな夜でした。

「海の幸のパエリヤ」が地中海フレンチのオーケストラだとしたら、「いかとレモンのリゾ」は、ストリングスのハーモニーで聴かせるバイオリン協奏曲か。後味も実に軽やかなので、実は悪魔のようなメニューかもしれんな。真夏には一番合っていると思いまっせ。

ちなみに、今日のフレーズは竹内まりや「ドリーム・オブ・ユー」(?竜真知子先生)から。

こんな話をウダウダ書いていたら、『ひと皿フレンチ』編集者の姜尚美さんからメールが来て、「こんなブログも偶然見つけました」と書いてある。

ええとこいこか」と題されたブログを見てみると、魚編10ページの「いわしのグリル」と16ページの「さばのマスタード風味」を上手いこと作ってはる。盛りつけもウマい。姜さん「名も知らぬ読者に届くこの瞬間が誰に褒められるよりもいちばん嬉しい!」。同感。

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