第4回 大阪の橋

難波橋
車道と歩道の境も重厚な石の手すり。
照明灯の台座にも装飾が施されている。
照明灯はのちに復元されたもの。
現在の高欄はリニューアルされたものだが、市章の「みおつくし」をモチーフにしたデザインは踏襲されている。
桁下の構造は当初のデザインを変えないよう、1975年に大規模な工事で合成桁に架け替えられた。
バラ園へと降りるまるで舞台のような石階段。
設計は生駒ビルヂングなどを手がけた宗設計事務所の宗兵蔵。
「ライオン橋」といわれる所以。橋の四隅の親柱に鎮座する阿吽のライオン像。 彫刻家・天岡均一の作品で花崗岩製。なぜか神社の狛犬とは阿吽が逆に配置されている。
難波橋の格調を一段と高める橋頭堡。建築の古典様式を模した三角屋根のペディメントの下に、やはり市章の「みおつくし」が飾られている。
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■難波橋
建設年:1915年
所在地:大阪市北区西天満1〜中央区北浜
設計者:宗兵蔵
構造:河川部:鋼アーチ橋、公園部:RCアーチ橋

 両詰に置かれたライオンの石像から、「ライオン橋」の愛称で親しまれている橋。歴史は古く、745年に僧・行基が摂州に難波橋を架けたという記述が見られるほど。これは伝説としても、江戸時代の初めには公儀橋に指定されていた。現在の難波橋は他の大阪の橋と比べて装飾的で、市章を組み込んだ高欄、華麗な照明灯、そしてライオン像と公園に降りる華麗な石造りの階段など、水都大阪の栄華を象徴する橋といえるだろう。