第4回 大阪の橋

桜宮橋
アーチの頂部にヒンジがあるのが3ヒンジアーチの特徴。
アーチ部分はアーチの中央がふくらみ重厚感がある。
逆に橋面は薄く感じられ、水面にフッと浮いているような独特の緊張感が。
桜ノ宮公園へ降りる階段を内包した煉瓦造りの塔。
建築家・安藤忠雄の設計で2006年に新設された新桜宮橋。
新旧スター建築家の競演。
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■桜宮橋
建設年:1930年
所在地:大阪市北区天満橋1〜都島区中野町1
設計者:武田五一
構造:鋼アーチ橋

 銀色の塗装から「銀橋」の愛称で親しまれている桜宮橋は、1930年に第一次都市計画事業によって架けられた。支点間104mは、戦前における日本最大のアーチ橋。地盤が悪く、支点の沈下を想定して、3ヒンジアーチという特徴的な形式が採用された。3ヒンジアーチはアーチ部材の中央部が太くなり、全体に重厚な印象を与えるが、逆に橋面が非常に薄く感じられて、水面からすっと浮いたような独特の緊張感がある。デザインは関西建築界の父と呼ばれる建築家・武田五一が手がけた。