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大盛況! ナカノシマ大学の「古地図」講座

9月19日(木)、ナカノシマ大学の新シリーズ「古地図ウォーカー、大阪をゆく」の第1回が開催されました。講師はもちろんこの方、本渡章さんです。

本渡さんと言えば、『大阪古地図パラダイス』が発売になったばかり。新聞にインタビューが掲載されたこともあって、100人以上の方が集まった会場はかなりの熱気に包まれていました。

地図とそれがつくられた時代との関係性を考える前回から変わって、今回のシリーズでは、本渡さんが古地図をたよりに大阪の街をあちこち歩きます。第1回のテーマは「島」。大阪は水の都とも言われたりしますが、とにかく街の中を川や堀が縦横無尽にめぐっている土地でした。古い時代の地図を見ると、たくさんの島が描かれていたりします。その島だった時代の大阪を、現代において感じられるか? というのが、今回の講座のテーマでありました。


この講座では毎回大きな資料用地図をお土産に持って帰ってもらいますが、今回はこちら「最新大大阪市街地図」。昭和14年、大阪が経済的に発展を遂げ、市域もどんどん拡張し、人口も増えていった時代のものです。

この時代においてすら、キタやミナミの中心部にはたくさんの川が流れており、水に囲まれた「島」がたくさんあったことがわかります。しかし、現代においては、都市化し、繁華街になるなどして、その跡はほとんど残されていません。一方、姫島や千船といった周縁部の神社などを訪れると、かつては水に浮かぶ「島」の地形だったことがリアルに感じられるような伝承や祭、街並みが残されていました。

本渡さんは、開発の進んだ中心部を「新大陸」、周辺部の古くからの街並みが残る場所を「旧大陸」と名付けました。そうすると、新大陸よりもむしろ旧大陸の方が土地の記憶を豊かに残していることが感じられたのでした。…といったようなところが第1回目のあらすじ。

今回、会場で『大阪古地図パラダイス』を買ってくれた方には入場料とのセット割引があったのですが、その効果もあってか、なんと本の売り上げが37冊! 本が足らずに(すみません)、後から郵送させていただく方もいたほどの人気でした。本を読んで来てくれた方や、島民を見てすでに買ってくれた方が多いと思っていたため、これにはスタッフ一同びっくりしました。ありがとうございます。

このセット料金は次回、10月17日(木)の講座でも行います。みなさん、お待ちしています!