第1回 カドマル建築(前編)

明治屋ビル 
遠くから離れてみないと見えないが、屋上の塔屋(エレベーター機械などを納める)は建設当時のデザイン
屋上に設けられた甕のような装飾
最上階の窓だけ枠に飾りが付いていた
よく見ると、うっすらと「MEIJIYA」の文字跡が
玄関廻りにも当時の面影が残る
1924年築
大阪市中央区南本町2-2-2
設計:曾禰中條建築事務所
高級食料品で知られる明治屋が、当時ショッピングストリートとして賑わった堺筋に建てたビル。曾禰中條建築事務所を率いた曾禰(そね)達蔵は、辰野金吾らと明治の新時代を切り開いた第一世代の建築家。建設当時はもっと装飾の豊かな外観だったが、残念ながら改修されてシンプルに。しかし、屋上の塔屋はオリジナルのままだ。シックな佇まいに不釣り合いなコンビニの看板が残念。
全体にシンプルなカドマルだが、段差を付けてカドマルの部分を強調していることがわかる
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