第5回 喫茶店・バー

純喫茶アメリカン
2階の天井からぶら下がる華麗なシャンデリアは、3つを縦に繋げたオリジナル。同じものが2セットあり、年に1度、クリスマスシーズン前にかけかえる。足場を組んで取り外されたシャンデリアは業者にて洗浄、翌年に備える。
螺旋階段の側面には大理石を使用。階段の曲線に合わせて大理石を加工するのは難しく、当時の一流の職人に依頼して一度は断られたほど。職人渾身の手仕事の技は必見。
入ってすぐ左手にあって目を引く巨大レリーフ。向かって左は駆けてくる「男性」を、右はかがんだ姿の「女性」を表現。
入ってすぐ左手にあって目を引く巨大レリーフ。向かって左は駆けてくる「男性」を、右はかがんだ姿の「女性」を表現。
ナラ、ブナなど天然の木材の色を生かしながら、640枚を組み合わせて表面を波打たせた木壁。「店でメインの場所だから」と、約20前に家一軒が建つほどの予算をかけた。
タイルが天井に幾何学模様を描く。天井にタイルを貼り付けるという手法は、当時ならでは。
本物主義を貫いて、店内に飾る花もすべて生花。
客席を仕切る白い衝立には、本物の貝の内側部分を使用。同じ大きさの貝を集めて、上品な模様に仕上げている。
絨毯の色に合わせて生地から選んだオーダーメイドの椅子。1階はブルーを基調としたアメリカンテイスト。2階は茶系でヨーロピアン風に。
天井に咲く花びらのような照明。店内の照明器具にはどれも電球の数が多く、交換・修理が大変だそう。
マウスを乗せると説明を表示します。 クリックすると説明画面に移動します。

コーヒー530円
ホットケーキセット950円
カスタードプリン500円

大阪市中央区道頓堀1-7-4
TEL06-6211-2100
9:00〜23:00(22:45 LO)
火曜のみ〜22:30(22:15LO)
モーニング〜11:00
第2・3・その他1回木曜休

 総席数245。店の造りや装飾はご覧の通りだが、メニューブックから持ち帰り用の自家製焼きプリンの容器やサンドイッチの箱まで、軽快だが凄みのある意匠にデザインされている。サービスもホテルのカフェ顔負けで、蝶ネクタイにベストを着た店員が奥のカウンターに並ぶ姿は気持ち良い。豆は世界初の焙煎機を製造したドイツのプロバット社製で焙煎される。