ジャズなどのモダンではなく、クラシック音楽が流れる店にふさわしいクラシカルなデザインを若き建築士に依頼。欧州の教会をイメージして、ステンドグラスを壁一面に作った。外の蛍光灯の光が、モザイクガラスを通じて柔らかく差し込む。
ピアノの音が響かないよう、防音のため天井にも絨毯を張っている。天井の色は空間を広く見せる白色が常識だったが、空をイメージして青緑色に。
スチールパイプの先に灯りがついたオブジェのような照明。この照明や椅子、ソファなど、こだわり抜いたインテリアはすべて40年前の創業時のまま。
茶色のヤマハグランドピアノ。名曲喫茶だった名残で、クラシック音楽の生演奏を聴かせる店に。ピアニストは日替わりで、毎晩7時から9時半まで休憩を含めて3回の演奏を行う。
センターに飾られているのは生花。百合のいい香りが空間に広がる。
創業時から50年来の常連客だった、二科会で活躍した洋画家・赤羽恒男氏による、ルクセンブルクの絵。
ピアノの裏側にあるカウンター席から見ると、暗闇の向こうにステンドグラスが光る近未来的な風景が広がる。
創業時から活躍する現役のレジスター。ボタンの形や色味にも注目。
バー空間で存在感を放つ木製のボトルキープ専用棚。全60枠に「オールドパー12年」がずらりと並ぶ。枠に振られた番号は、4、13などよくない数字を飛ばしているため、ラストが92番に。