第5回 喫茶店・バー

リーチ・バー
どっしりした存在感のある石積みの柱とは対照的に、バックバーと一番奥の壁面は煉瓦をヘリンボーン組みで斜めに配置(メニュー表紙もその煉瓦)。他の壁面はリーチバーならではの籐蓆(むしろ)をこれまた斜めに組んで、重厚な雰囲気の空間に動きと遊び心をプラスしている。
どっしりした存在感のある石積みの柱とは対照的に、バックバーと一番奥の壁面は煉瓦をヘリンボーン組みで斜めに配置(メニュー表紙もその煉瓦)。他の壁面はリーチバーならではの籐蓆(むしろ)をこれまた斜めに組んで、重厚な雰囲気の空間に動きと遊び心をプラスしている。
どっしりした存在感のある石積みの柱とは対照的に、バックバーと一番奥の壁面は煉瓦をヘリンボーン組みで斜めに配置(メニュー表紙もその煉瓦)。他の壁面はリーチバーならではの籐蓆(むしろ)をこれまた斜めに組んで、重厚な雰囲気の空間に動きと遊び心をプラスしている。
コツ、コツと靴音が美しく響くナラ材のフローリング。
各テーブルと椅子の下にはペルシャ絨毯が敷かれる。靴音や家具の音を吸収し、全体の調和を邪魔しない程度に華やかさも演出。
灰皿の内側、美しいグリーンはイギリスのジン、タンカレーのボトルを砕いて焼き込んだそう。長い歴史の中で何度も作り足されている。
余談だが、カウンター正面左端は指揮者・朝比奈隆氏の「指定席」だった。タプローズウイスキーの樽を眺めながら飲むのがお気に入りだったそうだが、常連客ごとに「お気に入りの席」がそれぞれ違うというのがこのバーらしい。
芹澤銈介の絵「花瓶と栗」。芹澤が創始した「型絵染」の作品はカウンター左斜め後ろにある「沖縄風物」。対照的な2作品を見比べてみては。
創業当時からこのウィンザースタイルの椅子は代わっていないが、メンテナンスは職人の力がないと無理。ホテルの営繕担当が修復できないものは秋田にある木工所に頼んで、取りに来てもらうそうだ。
マウスを乗せると説明を表示します。 クリックすると説明画面に移動します。

ビール800円〜
ウィスキー800円〜
カクテル1,200円〜

大阪市北区中之島5-3-68
リーガロイヤルホテル1F
TEL06-6441-0983
11:00〜24:00(LO23:45)
無休

 大阪が誇る名門バー。日常生活の「用の美」が見事に昇華した、穏やかだが迫力のある類まれな酒場空間。椅子やテーブルは、明治末創業の秋田県の木工工房が手がけた正統派ウインザースタイルのもの。独特のゆるやかな曲線は、蒸し煮した木材を丁寧に「曲げ木」したもので、バー・カウンターに溶け込む。「ここで働きたいからリーガロイヤルに入社した」というバーテンダーの話は、さもありなんと頷ける。