高架である地下鉄の駅舎と新御堂筋を跨ぐ構造。東の端では地上の東海道本線を跨いでいる。
ガラススクリーン越しにホームへ滑り込む新幹線の姿には、大人になってもワクワクする。
アルミスパンドレスの上にSHIN-OSAKA STATION のサインが映える。
カーテンウォールの上部に浮かして通した一本のラインが、駅の長さを強調している。
2階の車寄せへと至るスロープのカーブが、どこかモータリゼーション時代の都市イメージを感じさせる。
新大阪駅と直結する新大阪阪急ビルが2012年にオープン。かつてこの場所には、阪急新大阪連絡線の駅舎構想があった。
東京−大阪間の東海道新幹線が、1964年の東京オリンピックにあわせて開業したのは皆さんよくご存じの通り。大阪の駅舎をどこにするかは議論があり、最も便利な大阪駅に併設する案ももちろんあったが、大阪駅周辺はすでにキャパシティも限界にあったことから、副都心としての発展も期待して、現在の新大阪駅の地に定められた。その代わりに、地下鉄御堂筋線と新御堂筋の高架道路を接続させた。
何といっても、長さ330mにもなる長大なガラスのカーテンウォールが大きな特徴。一般の建築には到底真似できない「長い」デザインだ。高架によって持ち上げられたガラススクリーンは軽快だが、駅舎を支える構造はとても複雑。地下鉄御堂筋線、新御堂筋、特に在来の東海道本線を大きく跨ぐ部分の鉄骨構造は、斜めに交差してアクロバティックだ。