第1回 カドマル建築(前編)

オペラ・ドメーヌ高麗橋【旧称:大阪教育生命保険】 
饒舌な屋根のデザインも辰野建築の特徴
暖房用のボイラーのために設けられた煙突
赤煉瓦に御影石の白いストライプは「辰野式」と呼ばれたデザイン
角を見上げるとこんな彫刻も
窓の上の飾りをペディメントという。場所によってデザインが異なって楽しい
1912年築
大阪市中央区高麗橋2-6-4
設計:辰野片岡建築事務所
明治時代に建てられた煉瓦造の貴重な建築。中央公会堂などで知られる建築家・辰野金吾の事務所が設計した。赤煉瓦に白い帯を張り巡らせる「辰野式」デザインが特徴。ずっとオフィスとして使われていたが、フレンチの名店が本店を構えたことで注目の存在に。現在はウェディング会場などとして使われている。
現在のカドマルは完成時の形状と大きく異なっていて、昔は大きなとんがり帽子の屋根が載っていた。これは大正時代の道路拡幅(「軒切り」という)によって、カドマル部分が大きく削り取られて建て直したため。
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