第2回 カドマル建築(後編)

江之子島文化芸術創造センター
2000年に入って長らく放置されていたため外壁のタイルは老朽化が激しく、残念ながら改修時に新しいタイルに全面張り替えられた。
2階に設けられた水平の庇が、そのまま正面玄関の巨大な庇につながっている。
カドマル部分のみ窓を連続させているのは、やはり川の眺望を考慮したのだろうか。
1938年築
大阪市西区江之子島2-1-34
設計:大阪府営繕課
かつて江之子島には大阪府庁があり、1926年に大手前へ移転したあと、その庁舎は大阪府工業奨励館として活用された。その増築棟として建てられたのがこの建物。2012年にコンバージョンされて、大阪のクリエイティブセンターを目指す大阪府立江之子島文化芸術創造センターとして生まれ変わった。
カドマルの先には木津川が流れていて、最上階に設けられたバルコニーからは、川向かいの旧川口居留地が一望できる。
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