第2回 カドマル建築(後編)

リバーウエスト湊町ビル
カドマルの大きな窓は、後年に改修して設けられたもののようだ。
現在はキャビンという喫茶店が地下にあり、そこから川辺のテラス席に出られるようになっているが、この辺りは丸窓も含めて後年の改修。より船感を強調している。
現在も広告の看板が張り付いているが、昔も「阪急電車」などの広告が貼られていた。最初から広告塔として考えられていたのだろう。
1935年築
大阪市西区南堀江1-4-10
設計:竹中工務店
もともとは湊町ビルディングという名前で、阪急電鉄が建てたテナントビル。当時としては相当にモダンなデザインだが、道頓堀の川縁に建つその姿は、明らかに船を意識している。当時は阪神高速もなく、西横堀川との交差点という立地で、まさに水面に突き出すようにして建っていた。
現在はカドマルのアタマを阪神高速にぶつけるようにして建っているが、かつてはその前に遮るものがなく、よりカドマル性が強調されていた。
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