第3回 大阪らしい食べもんの店
大黒
外観
内観
羽釜
厨房の格子窓
暖簾
トレードマークの小槌の図案が描かれる。春夏用は白色、秋冬用はこげ茶。
植え込み
いちばん背が高い植物は棕櫚竹。植木を買っては植えるうちに生い茂り、秋には虫の声が聞こえるほどに。
提灯を守る屋根。修理を一般の大工に頼むと、宮大工に頼むように言われたという特殊な造り。
東郷青児がこの場所で描き上げたと伝わる絵。
椅子背の彫り抜きはおかみさんのアイデア。
腰壁
窓台よりも下にある、腰の高さ程度の壁。ここでは薄板を編んで加工した網代が張ってある。
客席は大きなテーブルが二つ。相席必至。
店名である“大黒”さんの置物がずらりと並ぶ。
まるで厨房が独立した家屋のように、部屋のなかにある屋根がめずらしい。
“えべっさん”で知られる今宮戎神社の十日夷で授与される福笹。商売繁盛、招福のご利益ありとされる。
格子窓の向こうは厨房。
短冊には、季節感のある一品メニューが並ぶ。11月からは汁物にかす汁、焼物にブリが加わる冬バージョンに。
看板
名物かやくご飯は、3升炊きの釜ふたつでガス火で炊く。
戦後に取り付けられた看板。
マウスを乗せると説明を表示します。
アイコン切替
大阪市中央区道頓堀2-2-7
TEL06-6211-1101
11:30〜15:00 17:00〜20:00
日・祝・月曜休
かやくご飯(中470円)
みそ汁(310円、360円/具材で異なる)
しまあじ焼物630円
3升炊きの羽釜を使って炊くかやく御飯は、細かく刻まれた薄揚げ、ごぼう、こんにゃくのみの具で、あとは利尻昆布と鰹節から取るだしがすべて。「あっさりとしっかりと」を具現化した深い味わいは、大阪の味そのものだ。魚の焼き物や野菜の煮付けなどのおかず、白みそ・赤みそ・すまし汁の3種の汁も、かやく御飯と完璧のバランスを見せる。店は極めて狭い店ゆえ大人数はNG。加えて酒場では決してないのでそのつもりで訪ねたい。
大阪名所図解のトップページへ戻る
140Bのトップページへ戻る