第5回 喫茶店・バー

キングオブキングス
ジャズなどのモダンではなく、クラシック音楽が流れる店にふさわしいクラシカルなデザインを若き建築士に依頼。欧州の教会をイメージして、ステンドグラスを壁一面に作った。外の蛍光灯の光が、モザイクガラスを通じて柔らかく差し込む。
ピアノの音が響かないよう、防音のため天井にも絨毯を張っている。天井の色は空間を広く見せる白色が常識だったが、空をイメージして青緑色に。
スチールパイプの先に灯りがついたオブジェのような照明。この照明や椅子、ソファなど、こだわり抜いたインテリアはすべて40年前の創業時のまま。
茶色のヤマハグランドピアノ。名曲喫茶だった名残で、クラシック音楽の生演奏を聴かせる店に。ピアニストは日替わりで、毎晩7時から9時半まで休憩を含めて3回の演奏を行う。
センターに飾られているのは生花。百合のいい香りが空間に広がる。
創業時から50年来の常連客だった、二科会で活躍した洋画家・赤羽恒男氏による、ルクセンブルクの絵。
ピアノの裏側にあるカウンター席から見ると、暗闇の向こうにステンドグラスが光る近未来的な風景が広がる。
マウスを乗せると説明を表示します。 クリックすると説明画面に移動します。

オールド・パー500円
ビール700円
コーヒー300円(17:00〜は500円)
ミックスサンドウィッチ750円

大阪市北区梅田1-3-1 大阪駅前第1ビルB1
TEL06-6345-3100
12:00〜23:00(ピアノ演奏19:00〜21:30)
日・祝休(予約のある場合は営業)

 グランドピアノが置かれ(今もある)、スコッチを飲む空間だが、昼はもっぱらコーヒー・サロンとして使われている。店自体の造作や家具に曲線が多用されているのだけれど、それが直線的な印象になっているとても個性的な空間。バー・カウンターのバックバーには、もう飲めないキングオブキングスの陶器のボトルと、この店で飲める唯一のオールドパーのみが並ぶ。披露宴や同窓会などのパーティー・スペースとしても重宝している。