第5回 喫茶店・バー

堂島サンボア
青が冴える絵皿は、デンマークのBing & Grondahl社のもの。先代のコレクション。
毎日磨き上げられる真鍮製のバー(肘かけ)。
足下にはフットレスト(足かけ)がある。
痰壺。保健衛生法によって設置が義務づけられていた時代の名残。もちろん今は使用されていない。
痰壺。保健衛生法によって設置が義務づけられていた時代の名残。もちろん今は使用されていない。
彫刻の美しいバッグボード。「いま、こんな細工をする人はいないと思う」と店主・鍵澤秀都氏。
センターに置かれたアンティーク調の皿は、ガラス皿に洋酒ボトルのキャップシールを張りつけ、石膏で後ろを固めたオリジナル。
昔、関西のバーのオーナーが作った組織「KANSAI BAR ASSOCIATION」の楯で、店主の名前が刻まれている。現在、所持しているバーは数軒程度。
昭和10年に中之島で独立した当時の店の外観写真と、店主・鍵澤秀都氏の祖父にあたる先々代の写真。
某新聞社に勤めていた常連客が描いたという先々代の肖像画。1962年の署名。

ウイスキー840円〜
ベーコンのステーキ840円
チーズ盛り合わせ840円

大阪市北区堂島1-5-40
TEL06-6341-5368
17:00〜23:30(土曜は16:00〜22:00)
日・祝休

 昭和9年創業。中之島にあった店を現在の北側へ移し、戦後すぐの22年にこの地に移転させた。大阪キタ・ミナミに7店、京都に3店、東京に3店あるサンボア系のバーでも、最も伝統的かつ都会的な空気を持つ老舗であり、筆頭的存在だ(マッチ箱の裏には最初にこの店がリストアップ)。現在の店主は3代目にあたる鍵澤秀都さん。L字型のスタンディングのバー・カウンターと壁側にテーブル席がある。