大阪・京都・神戸 街をよく知るからこそできる出版物&オリジナルメディアづくり
中之島の歴史を伝える本を編集する。

まったくの偶然ではあるが、最近、立て続けに中之島の歴史を本にするという仕事に関わった。

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一つは大阪市立科学館の25周年記念誌である。大阪市立科学館は1989年に開館し、昨年25周年を迎えた。それを記念し、科学館のあゆみをふり返る記念誌を作成することとなり、プロポーザルを経て、140Bで編集を行うこととなった。

一つの施設の歴史とは言え、それはやはり中之島や大阪の歴史の確かな一部なのであり、その意味では後世に残るものに携わることができて良かった。

残念ながら一般に広く配付されるものではないので、図書館などで探してみてほしい。

そしてもう一つは、中之島の地域誌である『中之島の足あと』だ。これは大づかみに言うと中之島地区の町内会組織である中之島連合振興町会が発行する、中之島の歴史をまとめた小冊子といったところか。その企画から編集、取材などを我々がお手伝いすることになった。

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歴史や街の人々について触れていながらも、月刊島民ともまたぜんぜん違うものになった。明治・戦前・戦後の地図を引っ張り出してきて、どこに何があったかを時代ごとに比べたり、町名の変遷や人口の増減を詳しく図示したりといったことは、さすがに島民でもやらない。

古くから住む方の写真も多く掲載しているが、これなども普通のエリア情報誌や商業誌ではやらないだろう。ごく普通の家族写真を集めて街の歴史の一部として掲載したわけだが、こんな機会でもない限り、こうした写真や記録は散逸してしまうだろう。

『中之島の足あと』は、概要版を中之島連合振興町会のホームページで見られるので、PDFをダウンロードして見てください。

月刊島民とは違うとは言いながらも、どちらをつくるのにも島民での経験や知識が役に立ったことは間違いない。島民での蓄積がこんな形になって返ってくるとは、ありがたいことこの上ない。それに、将来にわたって残るものであることがやはり嬉しい。何十年かして、中之島について調べている人が、「お、こんな本があるやん。ありがたい」と言って読んでくれるといいなあ。