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手練れのコンビ=須藤みか+井上ミノルが作った「学校図書館」の本

担当/中島 淳

少年写真新聞社刊(税込1,980円)。ナカノシマ大学当日も販売します

1月16日(金)のナカノシマ大学「大阪の小中学生は図書館で どんな本を読んでいるのか」にご登壇いただく須藤みかさん(ノンフィクションライター・学校図書館司書)と、井上ミノルさん(マンガ家・イラストレーター)は、この2025年11月に発売された『学校図書館 新米司書フントー記』(少年写真新聞社)の著者である。

誰でも入館できて本が借りられる公立図書館と違い、学校図書館は一般人が入れないし、どんなものかがよく分からない。

知る手がかりは、自らのウン十年前(人によってはウン年前)の記憶をたどるのみ。

「そやそや、小学校の頃は図書館で伝記とか鉄道もんとか『20世紀の記録』とかばっかり読んでたな」と思い出す。残念ながら小説を読むような感性を持ち合わせていなかったことが悔やまれるが(今から考えるとホンマに思う)、学校図書館は嫌いな空間では決してなかった。

「司書」の方についてはよく覚えていないけど、たしかに常勤でおられたような気がする。

この本は、「いま学校図書館ってこんな風になっているのか」ということを学校司書である須藤みかさんの取材によって知ることができる、ユーモアたっぷりの「内幕もの」として楽しく読める。

こんなクイズで楽しませてくれる司書の女性が実は凄腕のノンフィクションライターであったとは少年少女、幸せ者め!(『学校図書館 新米司書フントー記』より)

須藤みかさんは2010年に発売された『エンブリオロジスト-受精卵を育む人たち』で小学館ノンフィクション大賞を受賞した手練れの書き手であるが、この本では「取材者」というよりも完全に「当事者」となって、子どもたちが「本好きに覚醒する」ような仕掛けを手を替え品を替え打ち出している。

その「仕掛け」のバリエーションは驚嘆ものだし、少年少女時代なんか大昔の話だと思っている人でも、「こんな人が学校図書館にいたらいいよな〜」という信頼と親近感の両方が湧いてくる。

そして、司書としての喜びや苦労話を、ノリのいいマンガで表現してくれる井上ミノルさんの芸が光る。

超忙しい学校司書のカウンター業務も、井上ミノルさんにかかるとこうなる(同)

ミノルさん(二児の母です)は『もしも紫式部が大企業のOLだったなら』(創元社)や『まんが 墓活』(140B)など、年配の方から子どもの読者まで楽しませる力の持ち主なので、須藤さんの思いを「エンタテインメント」として見事に昇華させている。

このコンビの誕生は今から3年前。

弊社がOsaka Metroの沿線行楽フリーマガジン『アルキメトロ』(年2〜4回発行・A4判12〜16p)を編集していた時に、第7号「大阪ヒーロー推しの旅」という特集で、須藤さんは取材とテキストを、ミノルさんはイラスト(表紙も)担当してくれた。

須藤さんは当時、上町台地のフリーペーパー『うえまち』に「大阪のヒーロー」という子ども向け連載を書いておられたので、この企画を提案するとノってくださった。

『アルキメトロ』2022年秋号(第7号)。表紙はグラフィックデザイナーでもある神谷利男さんのイラストでずっと展開していたが、この回だけは例外で、ミノルさんのイラストを神谷さんがデザイン

近世の天文学者・麻田剛立(あさだごうりゅう)や、思想家の山片蟠桃(やまがたばんとう)、適塾を創設した医学者の緒方洪庵(おがたこうあん)など7人のヒーローをそのゆかりの場所も含めて紹介してくれた。

この黄金コンビが作った本なので、ご期待に違わぬ内容であることは保証します。

小中学生の子どもがいる人もいない人も、「本好き」の人には大歓迎の講座です。

よろしかったら、小学校の時に影響を受けた1冊をご持参いただければ、手練れの須藤さんがそこからおもしろい「本ばなし」を展開してくれるのでどうぞお楽しみに。

司書に興味を持っている学生の方にもぜひ来てほしいので、「学生料金」を設定しました。

一般は2,500円ですが、学生証提示で1,500円で受講できます。

受講申し込みはこちらから→ https://nakanoshima-daigaku.net/seminar/article/p20260116