第4回 大阪の橋

本町橋
重厚な花崗岩の石積の橋脚。
他の橋にはみられない古典主義風の装飾は、かつて江之子島にあった旧府庁舎の柱を模したものといわれる。
高欄はリフレッシュ工事の際に鋳鉄製のパネルに取り替えられた。
石柱に支えられたバルコニー。
現役最古の本町橋は、1979年から3年をかけて大規模な改修工事を受けた。
その際、床板の打ち換えや鋼材の部分取り替えなどが行われたが、レトロな雰囲気はそのまま。
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■本町橋
建設年:1913年
所在地:大阪中央区本町1〜本町橋
設計者:野口孫市
構造:鋼アーチ橋

 本町橋は「糸へんの街」船場と大阪城をつなぐメインストリート本町通の橋として、公儀橋に指定された重要な橋。その歴史は豊臣時代に遡ることができ、東横堀川が開削された1585年以降、早い時期に架けられたとされる。明治に入って近くに大阪府庁が設けられ、府庁の移転後は大阪博物館が設けられるなど、本町橋周辺には常に多くの人が集まった。現在の橋は市電の敷設に応じて架けられたものだが、橋脚に古典様式の石柱を模した装飾を施すなど、特別な橋であったことがわかる。