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『辺境ラジオ』収録の舞台裏に潜入!

好評発売中の『辺境ラジオ』。その元になったのは、ご存じのとおり、内田樹先生、名越康文先生、西靖アナウンサーの3人によるラジオ番組です。2012年12月30日に次回の放送があるのですが、その収録現場に潜入してきました!

最近はたくさんのお客さんを前にする公開収録が続いていましたが、『辺境ラジオ』は基本的には3人でスタジオに入って話すというこじんまりとしたもの。だからこそ、あの独特の和やかでゆるい中にも、ぐんぐんお互いの思考が深まっていく雰囲気が生まれるのでしょう。本も出版され、その発売記念イベントや書店でのトークショーも終わって一段落ついたところで、もう一度最初のスタイルに戻ろうと、今回は3人のみの収録になりました。ちなみにそのスタジオについては、本の中でも第1回の冒頭でこんな風に話しておられます。

(※西さんによるオープニングのコメントがあって)

内田 うまいなあ。今、初めて聞きました。そういう趣旨だったんですか。

名越 いいコピーでしたね。

内田 いいです。なんというか、責任がなくて(笑)。

名越 しかもスタジオが、MBSの本社ビルの外にありますしね。

内田 スタジオ自体がすでに…。

名越 辺境ですよね(笑)。この前、塗り直したばっかりのマンションの一室でこれをやっているという。

開始前、ディレクターさんと打ち合わせする西さん。

文章を読みながら(あるいはラジオを聴きながら)、「一体どんなところや?」と思った方も多いことでしょう。…で、行ってみたら、本当に「マンションの1室」でした。さすがにどことは言えませんが、まさしくマンション。しかし、当然ながら収録のための設備は整っており、正真正銘のスタジオなのでありました。

いつも思うけれど、全員揃うといきなり会話が弾むのがこの3人のすごいところ。一応、テーブルに台本は置いておりましたが、顧みられることはほとんどありませんでした(笑) そして、西さんの「じゃあ、揃いましたし、そろそろやりましょうか」の一声で、収録が始まりました。

 

収録スタート!

本番前でもリラックスムード。名越先生、そのポーズは…。

写真を見ておわかりのとおり、こんな感じで実にリラックスしたムード。一体どんな話題に? やっぱり先日の衆議院選挙の話から始まるのか? と思いきや、テーマはなんと「愛」について。一体どうしてそんな話題になったのでしょうか? それは放送を聴いてのお楽しみ、ということで!

 

収録中の様子。3人の見事な連係プレー、といった感じ。

3人の連係プレー

本の編集をしていた時にも感じたことですが、この3人の組み合わせはとても見事。もはや「連係プレー」と言っても良い域です。

名越先生が精神科医としての経験・知識を活かしたトピックを持ち出してエンジンをかけると、内田先生がアクセルを踏むようにぐいぐいとそれに深めていきます。話の方向性は、ブーメランのように戻って来たり、ぐるぐる渦を巻きながら3人を囲む空気の密度がだんだん濃くなっていくように感じられます。

そして感心するのは絶妙なタイミングで方向性を切り替える西さんの手綱捌き! ブレーキとハンドルを両方になっているような感じでしょうか。その瞬間、すぐに切り替えられる両先生の知性の高速回転っぷりもすごいのですが。

今回もまた、生きていく上での指針になるような、あるいは何かを考える時の補助線になるような、そんな放送となりそうです。2012年もそろそろ終わり、さて来年はどんな年に…という時期にふさわしい内容。今回はいつもよりもずいぶんオンエアの時間が早いので、ぜひライブで聴いてください!

「辺境ラジオ〜2012年の最後に、愛について語りましょう〜」
日時:2012年12月30日(日)22:30〜24:00

 

(おまけ)

収録後は打ち上げがてらビールで乾杯。2013年も、3人のトークを楽しみにしています!