『内田樹による内田樹』
定価:1,600円+税
判型: 四六判・並製
頁数:304ページ
著者: 内田 樹
発刊:2013年9月6日
ついに待望の新刊『内田樹による内田樹』が発売されます。一風変わったタイトルのこの本は、内田先生初となる「自著解説本」です。自著解説、つまり内田先生自身が自分の書いた本をふり返るというものです。この本が生まれたいきさつを、内田先生が「まえがき」でこのように紹介して下さっています。
これは自作自註です。自分の書いた本、翻訳した本について、本人があれこれと解説をするという趣向のものです。
Amazonのカタログで数えてみると、僕の名義ではもう100冊以上の本が出ています(さきほど数えてみたんですけれど、途中で面倒になって止めてしまいました)。
さすがにこれだけ出すと、「ブックガイド」が要るのではないか、ということを誰かが思いついて、神戸女学院大学を退職する前年、大学院ゼミの最終学期に「毎週1冊ずつウチダ本を取り上げて、それを論じる」という授業をすることになりました。
僕としては、自分が書いた本について院生や聴講生が毎回発表してもらえるのですから、何の準備も要らない(まあ、他の授業でもろくに準備をしてないんですけど)、これは楽ちんだということで、ご提案を快諾し、退職までの1年間そんな授業をやりました。
ここで取り上げられている本は11冊。 『ためらいの倫理学』に始まり、『先生はえらい』『街場のアメリカ論』『街場の中国論』『日本辺境論』『昭和のエートス』『「おじさん」的思考』『下流志向』といった代表作に加え、内田先生の原点と言えるエマニュエル・レヴィナスの研究書である『レヴィナスと愛の現象学』、さらにはレヴィナスの著作を翻訳した『レヴィナス序説』『困難な自由』も含まれています。
特にレヴィナスに関わる本についての章では、若かりし頃にヘブライ語を猛勉強したエピソードなど、内田先生の執筆活動の内側を垣間見ることができ、単なるブックガイドではなく、一冊の「読み物」として楽しんでいただけるはずです。
巻末には、内田先生がこれまでに書いた、あるいは翻訳した本を網羅したリストを収録。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、作品とともに内田先生の人生をふり返ることのできる一冊ではないでしょうか。ウチダ本をすべて読んでいる!というファンの方にも、どの本を読んだら良いかなと迷っているあなたにも、ぜひおすすめしたい本です。
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