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【新刊情報】『緊急検証 大阪市がなくなる』

『緊急検証 大阪市がなくなる』
著者/吉富有治


写真/松本創

デザイン/津村正二(ツムラグラフィーク)
版型/A5版
頁数/96ページ(本文モノクロ)
定価/本体800円+税(税込864円) 
発売/2019年6月1日(土)

 

大阪の政治と行政を20年以上にわたり取材してきたジャーナリスト・吉富有治氏の新刊『緊急検証 大阪市がなくなる』を2019年6月1日(土)に緊急出版・発売します。吉富有治氏の著書には『大阪破産』『大阪破産第2章』(ともに光文社)、『橋下徹 改革者か壊し屋か』(中公新書ラクレ)、『大阪破産からの再生』(講談社)があります。

リアルタイムで2019年春の統一地方選と「クロス選挙」を追いかけ、維新の両首長当選後の「大阪都構想」への住民投票に対する各政党の対応の変化についても実に的確な予測で、とくに「公明党が賛成に回るであろう」ことを指摘し、現実はその通りに進行しています。

しかし、この本の面白さはそれ以上に「維新はどのようにして橋下徹が不在となった後も、大阪の大衆の支持を得てきたのか」「なぜ2015年の住民投票に僅差で勝利したのに、自民党は今回のクロス選で惨敗したのか」について切れ味の鋭い分析を行っています。

それに加えて、大阪市を解体して特別区に再編する「都構想」の本質をもう少し詳しく見極め、「賛成・反対の両者がテーブルについて率直に話し合える市民協議会のようなものを今こそ立ち上げるべきではないか」と建設的な提案をしています。

大阪の政治の主役は「あくまで住民投票の権利を持っている市民」だと著者は言います。大阪市がなくなって地方自治が後退する云々の感情論とは一線を画す、「すぐ近くの、未来の大阪」を考えるための材料として実に有用なテキストだと思います。

巻末には、『誰が「橋下徹」をつくったか』で日本ジャーナリスト会議賞を受賞した、松本創氏とのシリアスな対談も約20ページ掲載しております。ぜひご一読ください。