昨年11月に発売した、バッキー井上『いっとかなあかん店 京都』が
おかげさまで重版となりました。
京都のお店を掲載したガイドブックの中でも
いわゆる「類書」はなく、極めて異色な本です。
女性誌が京都特集(お寺で紅葉を見て懐石弁当!)に
載せているようなお店は登場しないし、「コストパフォーマンス」みたいな
単語とも無縁です(とは言っても、予約なしで行ける高くない店が多い)。
文章は、店の紹介というより
「そこにいて著者がいかに幸せな時間を過ごしてきたか」
について、様々なエピソードとともに書かれていて……
読者はいつの間にか、湿気や匂いやざわめきや、
隣の客の低い声まで聞こえてくるような、
京都独特の店空間に連れて行かれてしまう。
そして「こんど京都へ行ったら、ここにいたいなぁ」
という気にさせられてしまいます。
どの店も、著者が長い時間をかけて通い、
京都の街をかたちづくる「大事な場所」になったものばかり。
読者のあなたも、時間をかけてゆっくりと
『いっとかなあかん店 京都』そして、掲載している
珠玉のお店たちとお付き合いください。
帯には、バッキー井上のファンであり、酒好きうまいもん好き話好きの
仲野徹先生の、味わい深いコメントが載っています。
……著者の重版に対するコメントは「きつい旅、また始まる」でした。
『いっとかなあかん店 京都』
著者/バッキー井上
写真/打田浩一
装画/長友啓典(生前の作品)
デザイン/中村 健(長友啓典の弟子)
判型/A5判
頁数/184ページ(オールカラー)
定価/本体1,500円+税(税込1,650円)
※10月から随時出荷