担当/中島 淳
140Bではナカノシマ大学のWEBを通じて、天満天神繁昌亭で毎月25日(7月を除く)に開催される「天神寄席」の告知を行い、申込受付もしている。当日は繁昌亭に「ナカノシマ大学受付窓口」も用意して、ご来場の皆さんをお迎えしています。
25日というのは菅原道真(菅公)の誕生日が6月25日、命日が2月25日にちなんだもの。新暦に変わってからも大阪天満宮をはじめ全国各地の天満宮では毎月25日は「天神さん」の縁日でにぎわう。
そんなめでたい日ゆえ、大阪天満宮の境内に位置する繁昌亭では2006年の開席以来、毎月のように25日に「天神寄席」を開催していた。
そして2014年5月25日からは、『大阪の神さん仏さん』『上方落語史観』(いずれも弊社刊)の著者でもある髙島幸次先生が、プロデューサー、ブッキングマネージャー、鼎談ホストの一人三役を兼ねる現在のスタイルがスタートし、ナカノシマ大学のWEBから申込ができるようになりました。
5月25日天神寄席のお題は「とんち」と「機転」
天神寄席では毎月「テーマ」があって、それに見合った落語の演目と演者、そして鼎談のゲストが髙島先生の手で選ばれる。
5月は「頓知頓才・機知機転」という、上方落語にはうってつけのテーマ。
野球で言えば「打ち頃のストレートを“キタ〜!”とフルスイングしたら、フォークボールの餌食になった」みたいなアレです。
オチが分かっていても騙し騙されの妙がたまらない演目5席のほか、「大阪ほんま本大賞」作家の木下昌輝さんをゲストに、日本とんち界のスーパースター「一休さん」をテーマにした鼎談が開催されます。
木下先生は新作『愚道一休』(集英社)をを書き上げたばかりで、この6月5日(水)に書店に並びます。
以下は髙島先生の木下先生「ご指名」の理由。
私が最初に読んだ木下さんの小説は、大阪落語の祖・米沢彦八が主人公の『天下一の軽口男』(「大阪ほんま本大賞」受賞作品)でした。すごく面白くて「天神寄席」にお招きしました。新作『愚道一休』は、あの一休さんが主人公だというので、きっと頓知話が満載かと思いきや、なんと頓知には触れずに、代わりに禅の「公案(参禅者に出す課題)」を採り上げているそうです。
落語5席の合間の鼎談(ていだん)では、木下さんと桂春若師匠と髙島が「禅問答」を繰り広げます。
みなさんは、一休さんと聞いてどんなイメージがありますか? きっとアニメの「とんち小僧」でしょう。しかし、実際の一休さんは女や酒の味を嗜み、官能的な詩をいくつもものにした、規格外のお坊さんでした。
そんな一休が生涯を費やしたのが、腐敗し幕府と結びついた禅宗に対して、本物の禅を残すために戦うことでした。
『愚道一休』はそんな一休さんの八十年の人生を小説として一冊にしたものです。お楽しみいただければ幸いです。
……というメッセージを寄せてくれた。
ちなみに、天神寄席は前売が2,500円。当日3,000円ですが、ナカノシマ大学のWEBで申し込むと2,300円で楽しめてお得なので(当日精算)、スーパーヘビーユーザーの方も少なくありません(笑)。
5月17日(金)ナカノシマ大学と併せて、こちらもご贔屓に!