『すごいぞ!私鉄王国・大阪』
定価:1,800円+税
判型:A5判・並製
頁数:248ページ
著者:黒田一樹
カバーイラスト:長友啓典
発刊:2016年5月3日
MBS「ちちんぷいぷい」でも紹介。大ヒット4刷!
ナカノシマ大学の大人気シリーズが、ついに1冊の本になりました! 2012年から2015年にかけて開催された黒田一樹さんによる鉄道講座。阪急・南海・阪神・近鉄・京阪、関西を走る大手私鉄5社を独自のキーワードで読み解くもので、豊富な知識と軽快なトークは毎回会場を大いに盛り上げました。その内容をベースに加筆・再構成を行ったのが本書です。
この本のきっかけとなったのは、2011年に発売された雑誌『大阪人』の特集でした。その中で、大阪の鉄道はなぜ各社こんなに個性的なのか、分析してみようということになったのです。それも、よく言われるステレオタイプ的なものではなく、車両や駅やサービスなど、実際に私たちが日々の生活の中で接しているものを根拠にした、客観的な視点で。そこで、黒田さんが示したのは、関西の大手私鉄5社には、それぞれを読み解くキーワードがあるということでした。
阪急 創業者の顔が見える鉄道。
南海 過剰こそ美学、バロックの凄み。
阪神 「速い電車」とは何か?
近鉄 日本最大の私鉄のエキゾチシズム。
京阪 玄人をも唸らせる名匠のからくり。
阪急=創業者、南海=バロック、阪神=スピード、近鉄=エキゾチシズム、京阪=名匠。これが、黒田さんの見出したキーワードです。これらのキーワードを意識しながらそれぞれの鉄道に乗ってみると、それぞれの鉄道の魅力の違いがどこにあるのか、はっきりとわかります。
5社の違いは、いわば競争の歴史にほかなりません。同じ関西を舞台に覇を競う5社による切磋琢磨が、それぞれに個性的であるという日本でも希有な「私鉄王国」を築き上げたのです。著者の黒田さんは言います。「これだけ個性の違う鉄道が走る関西が羨ましい」と。それは、東京在住の黒田さんだからこそ、実感できる感覚なのでしょう。
この本を持って、ぜひ電車に乗って出かけてみてください。今まで気づかなかった魅力を発見して、きっと電車に乗るのが楽しくなるはずです!
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