担当/中島 淳
いよいよ来週となりました。
今回のお題である「御堂筋」というのは、相愛大学の学長であり、浄土真宗本願寺派の住職でもある釈先生にとっては「当事者」のお話です。
江戸時代初期、各地の門徒たちが「御堂さん」の近くで商売をするために集まってきて、船場という商人の街が形成されました。20世紀初頭に至るまで、大阪の水運の発展と共に船場は巨大化し、日本経済の中枢へと変貌していきました。後半で林家染雀師匠が演じる「宗論(しゅうろん)」などの、船場を舞台にした上方落語の名作はこの時期に作られたものです。
そして昭和の初め、さらに驚天動地のプロジェクトが船場に降りかかります。
「大阪駅から難波までの道をつなぎ合わせて幅40mに拡張し、あたらしい『御堂筋』と名付けてその下に地下鉄を通す」というもの。沿線の商家は立ち退きを迫られ、北御堂(津村別院)・南御堂(難波別院)の両寺院とも境内を削って土地を提供しなければならない……。
このあたりの重要なエピソードを、あのよく通る声で紹介するにあたって、照明を消してプロジェクターで画像を投影するよりも……
「白板を使ってお話しさせてください」
と釈先生が仰ったので、当日は「ナマ白板講義」に切り替えました。
パワポをプロジェクター投影するのは、それはそれで視覚的に効率が良くてええんですが、やっぱりライブで「登壇者」の顔と身ぶり手ぶりの「伝える熱」を感じ取ってほしいですから。
画像などの資料は、『アルキメトロ』御堂筋線90周年記念号と共に受講者のみなさんの席上に置きますので、当日はぜひ、学者であり御堂さんの当事者である釈先生のナマ白板講義(私も初めて体験します)をたっぷりとお聴きください。後半の染雀師匠の「宗論」まで1時間45分、ノンストップでいきます。
事務局から、「あと10人で締め切り」と連絡が来ましたので、申込はほんまにお早めに!
https://nakanoshima-daigaku.net/seminar/article/p20230531