担当/中島 淳
これまでに、「山崎豊子」に関するナカノシマ大学を4回開催してきた。

100号の節目での人気投票で1位に輝いた号。奈路道程さんのイラストもキレッキレ。『月刊島民』は全36号すべてダウンロードして読めます
きっかけは今から10年前、『月刊島民』があった頃のこちらの特集である。
私は島民の担当者ではなかったが、どういう訳か山崎豊子の特集が作りたくてたまらなくなり(たぶん『しぶちん』あたりを読んで「これや!」と思ったのだろう)、担当に頼んであちこち取材させてもらった。
大阪では、秘書だった野上孝子さん(1939〜2021)、船場の瓦町にあった頃の平岡珈琲店の小川清さん、毎日新聞大阪本社学芸部の有本忠浩さん。お江戸では最後の担当編集者・矢代新一郎さんを新潮社で取材した。

『月刊島民』90号より
「中島ひとりに任せといたら危ないわ」と当時20代だったもう一人の担当が「船場を描いた山崎豊子」や「山崎豊子年表ラブの書店員コメント1〜3」などをまとめてくれたし、「山崎豊子の出身校、相愛の先生」から談話をもらってくれた。
その談話の人が、今回ナカノシマ大学に登壇する「4人の女性」の一人、相愛大学人文学部教授、荒井真理亜さんである。
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『作家・山崎豊子』表紙は『大地の子』執筆中の写真(文藝春秋)
今年8月に発売された山崎豊子の最新刊『作家・山崎豊子』が発刊に至った大きなきっかけは、荒井先生が2019年に相愛大学図書館の所蔵資料であった校友会誌『相愛』に、相愛女学校時代の山崎豊子が書いた作文数点を見つけたことだった。
これまで山崎が残した資料では20~21歳の時に書かれた日記が知られているが、少女期の文章が発見されたのは初めてとみられる。
(毎日新聞2025年1月11日)
最新刊『作家・山崎豊子』には、校友会誌『相愛』に掲載された女学校時代の作文「淡路島」「海の夜情」「曠野」「雲」「現代の学生」など5篇が所収されていて、「ほんまに女学生が書いたんかいな!?」と思えるほど構成も描写も手練れな文章で、荒井さんは毎日新聞の取材に
「もうこの時期に、書くことや文筆業への憧れを持っていたのではないでしょうか」(同)
と答えている。この5篇や、文章に対する荒井先生の評はこの本に詳しく書かれているから読んでいただきたいところであるが、新潮社の編集者・矢代新一郎さんは「『淡路島』は、『華麗なる一族』の冒頭をほうふつとさせる」と指摘していて、以下のように語っている。

荒井真理亜先生(相愛大学提供)
「多くの優れた作家は幼少の頃から作家としての自我を確立させているものですが、山崎さんもそうだった。12歳の時点ではっきりとそれがうかがえる点で貴重な資料といえます」(同)
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これまで140Bでは、「山崎豊子」をテーマにしたナカノシマ大学を4回開催してきたが、新潮社の矢代さん(2024年)や文藝春秋の平尾隆弘さん(2016年/2025年)、彼女の秘書を50年以上続けた野上孝子さん(2018年。2021年没)など、還暦を過ぎた方に講師をお願いしてきた。作家が活躍した1950年代後半から2010年代前半までの時代を考えると、当然といえば当然なのだが。

そういう意味では、若手の荒井先生が今回「山崎豊子を語る講師」として登壇してくださるというのは非常にうれしい。
しかも会場が山崎豊子が1936年から41年まで通った同じ相愛なので、二重の楽しみと言えます。あとの3人の女性についてはまた後日に。
受講お申し込みはこちら→https://nakanoshima-daigaku.net/seminar/article/p20260926
9月26日(土)15時に、相愛大学本町キャンパスでお会いしましょう。
























