2019年4月16日・本渡章より、これをお読みのみなさまへ。
〈今回の目次〉
■新・古地図サロンの(3月22日)のレポート
●4/15|ナカノシマ大学「大阪24区物語②フロントエリア編」レポート
●3/24|ナカノシマ大学「東京vs大阪・地形自慢バトル」にゲストで登場
●4/22・5/13|朝日カルチャーセンター中之島「天王寺七坂めぐり」の予告編
●4/30|森之宮ミューズモール「まちライブラリー・ブックフェスタ」に登場
●6/2|「文学・歴史ウォーク」で案内と60分トークの予告編
●7月〜9月|朝日カルチャーセンター中之島「古地図地名物語」の予告編
■新・古地図サロンのレポート
開催日:3/22(金)午後3~6時 大阪ガスビル1階カフェにて
旧サロンから数えて通算12回目の古地図サロン・レポートです。「島民」での告知を見て、という方が大半で、最終20人くらいの来場がありました。今回より30分ほど私のトークを途中に挟むと予告したとおり、4時から本日公開の古地図にまつわるお話あれこれ。テーマは明治~昭和の大阪の区の移り変わり。終わってからも質問、雑談その他で終了時刻間際まで賑やかな会になりました。
去年も思ったことですが、古地図を囲みながらドリンク一杯で気軽に歓談できる雰囲気は、講演や講座とはまた違う良さがあります。「日本一気楽に古地図と遊べる場」と私は呼んでいますが、そういう場だからこそ聞ける来場者の声があって、その場で生まれる発見もあるのですね。小さな発見でも、歓談の中でみんなで見つけたものには、ワクワクがもれなく付いてきます。そこがサロンの値打ちです。
本日公開の主な古地図は次のとおりです。全て当時発行のオリジナル版です。
「摂津国大阪府区分新細図」明治12年(1879)
「新撰大阪市中細見全図」明治14年(1881)
「大大阪明細地図」大正14年(1925)
「区域変更図」昭和18年(1943)
「南区詳細図」昭和30年代(1960年前後)
他に復刻版の古地図など約10点をご覧いただきました。
★次回は5/24(金)午後3~6時、大阪ガスビル1階カフェにて開催します。
トークは午後4時頃から。テーマは3月に続き大阪の区の変遷。
サロン参加は無料(但し、カフェで1オーダーして下さい)。途中参加・退出OKです。
★以後、年内の予定は7/26(金)、9/20(金)、11/22(金)
【最近の主な古地図活動】
◆4/15|ナカノシマ大学「大阪24区物語②フロントエリア編」レポート
「区」を通して暮らしの足元の歴史をたどる3回講座の第2回は、ベイエリア、リバーサイド、サンライズロード、生長点エリアなど、近代大阪の牽引車になった10区がテーマです。成長と拡大の主役エリアは年代ごとに入れ替わり、方向性にも違いがあります。過去の歴史が繰り返されることもしばしばです。「区」の誕生や消滅にはどんな意味があるのか、各時代の地図を見ていただきながらお話しした90分でした。
付録の「大大阪明細地図」は、大正14年(1925)に人口日本一になった大阪を描いた地図。当時13あった区の人口と面積のグラフ付で、意外な各区のプロフィルが見えてきます。この講座は次回が完結編。今夏、開催の予定です。
●3/24|ナカノシマ大学「東京vs大阪・地形自慢バトル」にゲストで登場
皆川典久さん(東京スリバチ学会)、新之助さん(大阪高低差学会)による「地形自慢バトル」のお話の後、ゲストで登場。地形の楽しみ方などについて質問。持参した鳥観図のお披露目もいたしました。
【春~夏の主な古地図活動・予告編】
●4/22日(月)・5/13日(月)朝日カルチャーセンター中之島で
「大阪古地図むかし案内・天王寺七坂めぐり」講座」
教室講座と町歩きが1セットの本講座も早や8年目。古地図を手にして訪ねる今回のスポットは天王寺七坂です。よく知られているようで、案外と知られていない坂の街の由緒来歴をご紹介します。
→時間帯は午前10時~12時。問い合わせ:朝日カルチャーセンター中之島教室(06-6222-5222)
●4/30(火)森之宮ミューズモール「まちライブラリー・ブックフェスタ」に登場
恒例の「まちライブラリー・ブックフェスタ」が今年も関西各所で催されます。私は4月30日午後3時20分より、森之宮キューズモールでのイベントに登場します、と前回アナウンスしましたが、同イベントすでに予約で満席になりました。ありがとうございました。
●6/2(日)「文学・歴史ウォーク」で案内と60分トーク
2001年にはじまり、200回以上も続いている講演とウォークを楽しむ団体「文学・歴史ウォーク」主催のイベントです。6月2日(日)午前10時、地下鉄谷町線大日駅・改札口前に集合。佐太天神宮、来迎寺、津嶋部神社など守口市の古社寺を訪ねます。途中で私の60分トークあり。当日参加OK。
→問い合わせは文学・歴史ウォーク事務局 080-5333-5783(担当・井尻)
●7月〜9月|朝日カルチャーセンター中之島「古地図地名物語」
古地図を楽しみながら大阪市と大阪府の地名の由来や街の歴史を探るシリーズも、いつのまにやら5年目になりました。地名の由来と変遷の一つひとつはとても小さな歴史ですが、集まると奥行きと広がりが見えてきます。今夏の講座内容は次の通りです。
7月26日(金):桜ノ宮・淀川沿い周辺と交野市
8月23日(金):中之島西端・川口周辺と貝塚市
9月27日(金):住之江周辺と泉大津市
→時間帯は午前10時~12時。問い合わせ:朝日カルチャーセンター中之島教室(06-6222-5222)
●古地図の新刊、執筆中
現在進行中のナカノシマ大学「大阪24区物語」の書籍化をめざして、原稿を書いているところです。古地図ももちろんたくさん載る予定。いつ刊行されるかは未定ですが、夏に開催の同講座完結編の頃にはお知らせできるかもしれません。今なにかと話題の大阪の「区」にスポットをあてた、これまでにない本になると思います。乞うご期待。
また、みなさんとどこかでお会いできるのを楽しみにしています。







2019年2月21日・本渡章より、これをお読みのみなさまへ。
■新・古地図サロンの2019年の日程
大阪ガスビル1階カフェ[feufeu]にて、午後3~6時開催。参加無料(カフェで1オーダー必要)。明治~大正~昭和の大阪の「区」の劇的な変貌を地図でたどります。大正14年と昭和18年がポイント。4~5時の間に30分間、私のトークあり。ナカノシマ大学での講座「大阪24区物語」とあわせて聞くとふむふむふの内容です。
大阪市中央公会堂で午後7時開催。「市」よりも歴史が古い「区」の成り立ちを各年代の地図を見ながら考える3回講座の第1回。街の背骨の上町台地から肋骨のように延びる街道筋の姿、台地の東西にひらけた水辺と交流の風景、そこで育まれてきた生活文化と区の関わり。その他てんこ盛りの90分になりました。
「区」から見直す大阪の歴史・第2弾。大都市に変貌していく大阪の最前線となり、さまざまな形で成長を支えた10区がテーマ。川と海、そこに浮かぶ島々が果たした役割を振り返りながら、10区がどのようにしてできあがっていったかを考察します。付録の大正14年発行「大大阪明細地図」は、大大阪と呼ばれた13区時代を知る格好の資料。3月1日より申し込み受付開始!
教室での講座と町歩きの2回講座。古地図を手にして訪ねる今回のスポットは天王寺七坂。よく知られているようで、案外と知られていない坂の街の由緒来歴をご紹介します。
毎年恒例になった「まちライブラリー・ブックフェスタ」が今年も関西各所で開催されます。私が登場するのは、森之宮キューズモールでの4月30日のイベント。午後3時20分より、古地図を広げて森之宮と大阪のタイムトラベルを参加者といっしょに楽しみます。詳細は後日あらためて発表。
【特別企画】




本日は江戸時代の古地図がメインテーマです。公開した中でいちばん古い図は、刊行日が天明年間の日付で、今からざっと230年前に作られたものです。よく生き残ってくれました。虫食いもあって、かなり傷んでいますが、隣に並べた現代の復刻版と比べると、色合いの深さといい、紙のしっとりした質感といい、味わいに明らかな差があります。年代を経たものが持つ風格です。
天明年間の図には裏面に、もとの持ち主が筆で描いたと思われる江戸時代の家の間取り図が載っています。地図として古くなっても、紙が貴重な時代なので裏面を有効利用したのでしょう。大きな蔵を併設した商家の間取りに、当時の暮らしの一コマが想像されます。
復刻版の江戸時代地図にトレース紙に描いた昭和地図を重ねた、ちょっと変わった大阪の図があり、これを広げた時も盛り上がりました。トレースには難波にあった大阪球場が載っていたり、少し前の昔と江戸時代の昔が地図の中で折り重なって見えます。建築事務所に勤めていた方からもらい受けた図で、トレース図は精度の高い本格的なもの。公開する機会がほとんどなかったのですが、大勢で囲んでわいわいと観るには楽しい図でした。
途中までご参加の方も、最後まで残られた方も、常連の方も、本日初参加の方も、どなたさまもおつきあいありがとうございました。サロンからの帰りはイルミネーションたけなわの御堂筋が夜を照らしていました。
毎回、古地図数点を公開。
本日もオープン待ちの方がお一人。サロンが始まってからも、ぽつぽつ来場があり、それぞれの都合に合わせて退席という感じで、常時数人おられる感じで最後まで続きました。気候がすごしやすくなって、みなさん外出がしやすくなったのかもしれません。秋はいい季節です。
今回の展示は「教科書になった古地図」がメインテーマ。明治・大正・昭和初期の学校で使われた地図帳のほか、教科書、副読本を7点。これ以外に、昭和の大阪の古地図5点を用意しました。(詳細は末尾に記載)
もちろん来場の方たちが戦前教育復活の支持者というわけではなく、明治時代の歴史教科書とはどんなものだったのか、そこにどんな日本地図が載
昭和の古地図では、此花区の「伝法」という地名がみなさんとの話題になりました。仏法の伝来にちなんだ地名の伝法が、此花区の区名の由来とも関係があるという話なのですが、昭和4年と昭和20年代の大阪市街図で伝法の場所を探してみると、意外なことに気づきました。伝法は、今は此花区の地名ですが、その前は別の区に所属していたのです。
なんと区の境界が移動していました。時代とともに世界も大阪もどんどん変わっていたのです。あたりまえといえばあたりまえですが、気づくたびに、へえと思ってしまいます。
『生きた建築 大阪 2』

10分前に会場に入り、珈琲を注文していると、早くも来場の方がお一人。お話をしながら、古地図を広げてサロンの準備している最中に、またお一人。その後も最後まで、ぽつぽつの来場が続く一日でした。「月刊島民」発行人の大迫さんも来場。「島民」編集部は、このブログを運営している株式会社140
今回の展示テーマは「大阪以外特集」でした。いつもは地元大阪の古地図がほとんどなのですが、東京・京都・滋賀・神戸の古地図をならべてみました。参加者はみなさん大阪とその近隣の在住なので、他都市の地図はどうなんだろうと思っていたのですが、心配無用でした。いつもと同じように、興味をもってゆっくり見て帰られる方ばかりで、むしろなじみの薄い場所だからこそ疑問もいっぱいで、話のタネが尽きなかったように思います。大阪の古地図も一部まぜておいたので、比較という面からもいつもとちがう面白味がありました。話もなかなか弾みました。
サロンでは毎回、来場の方たちが古地図を熱心にのぞきこむ姿が見られます。きっと、古地図の中にそれぞれの楽しみを見つけて心を遊ばせているのだと思います。展示の中に東京市が東京都になった当時の地図があります。大京都、大神戸という呼び名が題名に付けられた地図もあります。近代化が大いに進んで人口が増え、市街区域も拡大して、それぞれに大都市となった自信が地図にもあふれています。銅板で印刷された明治の京都地図は、繊細な線描の表現と淡い彩色がなんともいえない味を出しています。地図そのものの味だけで充分楽しめそうです。
今回は明治時代の東京風景を描いた石版画も二枚、お見せしました。吾妻橋と上野の東照宮。いずれも当時の有名な名所です。グラデーションがかかった赤と青の色調がきれいです。地図ではありませんが、この時代の印刷物がかもしだしている美意識には、注目させられます。印刷技術はその後の時代のほうが優れているのですが、明治の印刷物には、なんというか人間味、ぬくもりを感じさせるものが多いのです。
毎回、古地図数点を公開。
前回は来場が少なく、ゆったりしたサロンだったので油断して、3時ぎりぎりに会場入りしましたら、この日は「オープン待ちの方がおられますよ」と、カフェのスタッフさんから言われ、あわてて展示をセッティングすることになりました。その方と、広げた地図を前にお話していると、まもなくお母さんと娘さんの2人連れでの来場者があり、「この日を待っていたんです」とお母さんからひと声。仕事の都合で、今日しか見に来られないので、ほんとに楽しみにしてましたとのこと。
こういう方たちがおられるので、油断できません。親子連れの方は、新刊の『鳥瞰図!』を買って読まれ、興味が湧き、ネットで探して古地図サロンを知り、わざわざ足をはこばれたそうです。
空襲で焼失した地域を赤く塗った大阪地図があります。主に市街中心部と湾岸部、淀川流域が真っ赤です。中心部は行政とビジネス、湾岸と淀川流域は軍需工場、軍事施設が多かったエリアです。戦後の復興計画を描き込んだ大阪地図があります。道路整備と市街の区画整理が主な内容ですが、焼失エリアと復興計画エリアが重なっているのがわかります。あたりまえと言えばあたりまえですが、2枚の地図を見比べていると、単に焼けたから復興するというだけではない、いろいろな感慨が湧いてきます。焼失エリア地図であれば、実際にその地図を作るために、敗戦直後の焼け野原の街を、どこまでが焼け、どこが焼け残ったか、自分の目で見て歩いた人がいたことに思いがおよびます。
ソ連での抑留者が戦後になっても日本に帰れず、彼の地で埋葬されたのを示す埋葬地分布地図があります。大陸のじつに多くの地域に埋葬地が散らばっていたのがわかります。平成になってソ連から渡された40,000人の日本人名簿をもとに作成された地図です。初めて見た時、何も言葉が出ませんでした。この日、この地図を見た方たちはどんな思いを抱かれたでしょうか。



結果は天気の崩れはなかったものの、「明日あさっては外出禁止令?」などの報道の心理的影響か、サロン来場者は過去最低の3人のみとなりました。お越しくださった皆様ありがとうございました。
さて、今回の公開地図の主役は江戸時代(天保年間)の大坂絵図です。題名を「改正摂津国大坂図」といいます。草花の文様が浮き彫りされた臙脂色の表紙が渋いです。折りたたまれた図を広げると、木版刷り独特の落ち着いた色調に彩られた大坂の姿があらわれます。虫食いが数箇所ありますが、これも発行からおよそ180年を経た歴史のしるし。今まで残ったのが幸運だったといえます。
サロンでは私から解説はしますが、会話が一方的になるのは避けています。関心を持つツボはみんな違うと思うので、私としてはその違いの部分を知りたい。なので、来場の方が口をひらくのをじっと待つこともしばしばです(決して解説を惜しんでいるのではないのです)。
古地図サロンは「見るだけオーケー、話しかけオーケー」ということで始めたのですが、あまり他にないタイプのイベントなので、来場された方も勝手がわからず、とまどいがあると思います。そういう時は、ホストのほうもとまどいながらお迎えしているのだと思っていただくと、気が楽(?)になるかもしれません。いちどお試しください。私としては楽しく、くつろいでいただきたいのです。
以上9点、※の1点を除く8点が〔原図〕です。この他にナカノシマ大学特製復刻古地図15点、高島屋ギャラリーで展示した特製古地図ポスター6点も展示しました。
古地図サロンは御堂筋の名建築・大阪ガスビル1階カフェ[feufeu]にて、8~10月は毎月第4金曜、11月休み、12月は第1金曜の午後3~6時開催。どなたでも参加できます。もし、これを読んで興味をもたれた方がおられましたら、どうぞ気軽にお越しください。途中参加・途中退場オーケー、古地図を見るだけでもオーケー、私に話しかけていただいてももちろんオーケーです。