2021年1月22日・本渡章より、これをお読みのみなさまへ。
【今回の目次】
■古地図サロン(1/22)のレポートと次回予定
●2021年初春の古地図活動(講座・イベント・出版など)
★古地図ギャラリー第3回
①東畑建築事務所「清林文庫」コレクション〈その3〉
②本渡章所蔵地図より〈その2〉
③昭和の伊能忠敬・井沢元晴の鳥観図〈その3〉
■古地図サロンのレポート
開催日:1/22(金)午後3~4時30分 大阪ガスビル1階カフェ「feufeu」にて
皆さま、お元気でいらっしゃいますか。コロナ禍による緊急事態宣言下での今回のサロンは「30分の時間短縮」「私のトーク無し」「地図は分散展示」での開催となりました。来場者ゼロかもと思いましたが、お二人が来られました。かつてない静かなサロンになりましたが、展示の古地図への質問に答えつつ、雑談も少々。以前より私が探していた地図について、来場者から貴重な情報と資料を提供していただけたのは幸運でした。
今回の展示は、戦前~戦中発行の「大大阪」「大京都」「大神戸」と題された地図がメイン。横に長々とひらく「大神戸市街地図」が特にインパクトあり。光と影が同居した時代にも京阪神3都はそれぞれに個性を競いあいました。前回に続いて鳥観図絵師・井沢元晴の「小豆島観光絵図」も紹介。他に「出身県別入幕力士分布図」など、いくつか変わり種地図もお披露目。戦中生活の一面を物語る「厚生歩行地図」など、またいずれ再登場の機会があるでしょう。
というわけで、今回の報告は短いです。皆さまとまたサロンでお会いできるのを楽しみにしております。
◉今回のサロンで展示した古地図
《原図》
「大大阪最新地図」大正14年(1925)時事新報社編
「大京都市街地図」昭和16年(1941)
「大神戸市街地図」昭和16年(1941)
「新区制 東京全図」昭和23年(1948)
「最新交通遊覧案内地図」昭和9年(1934)
「敬神・史跡・探勝 厚生歩行地図・関急沿線編(16枚組)」昭和17年(1942)
「出身県別入幕力士分布図」昭和46年(1971)
「小豆島観光絵図」作・井沢元晴(古地図ギャラリー参照)
《復刻》
「大日本全図」明治9年(1868)作・星唯清
「諸国道中大絵図(大日本行程大絵図)」道中用心集・名所旧跡集印帳付 江戸時代末期
◉次回は2021/3/26(金)15:00~17:00の予定
会場は大阪ガスビル1階カフェにて開催。私の30分トークは16:00時頃からです。サロン参加は無料(ただしカフェで1オーダーが必要)。途中参加・退出OK。必ずマスク着用のこと。新型コロナウィルスの状況によって中止になる場合は、この場で事前にお知らせいたします。
★2021年は奇数月の第4金曜日午後3~5時に開催していく予定です。
■2021年初春の古地図活動
●朝日カルチャーセンター中之島での講座
①「古地図地名物語」は2月26日(金)、3月26日(金)の実施予定。各日とも午前10時30分~12時。
②「大阪古地図むかし案内」街歩きと座学は4月26日(月)と5月10日(月)。各日とも時間帯は午前10時~12時。テーマは東住吉の旧街道と名所。
③新刊「大阪24区物語(仮題)」出版記念講座は5月19日(水)午後1時~2時30分。
問い合わせ/06-6222-5222または朝日カルチャーセンター中之島で検索
●講演「江戸時代の観光案内で見る住吉」
本渡章が「摂津名所図会」、大阪市立大学大学院文学研究科の菅原真弓教授が「浪花百景」を題材に住吉の話をいたします。昨年刊行の『図典「摂津名所図会」を読む』(創元社)とともにお楽しみください。
日時/2021年2月27日(土)午前10時~12時
会場/住吉区民センター小ホール
●「みはらす」に執筆
堺市美原区の街案内冊子「みはらす」(1月発行)の歴史紹介4ページを執筆。古代豪族丹比氏と黒姫山古墳の謎、世界文化遺産の百舌鳥・古市古墳群との関係など、美原の奥深い歴史を探訪。
●新刊本は4月刊行
ナカノシマ大学の連続講座「大阪24区物語」がまもなく本になって刊行されます。
●「歴史人」で監修・執筆
月刊誌「歴史人」2月5日発売号の「古地図と現代地図で巡る江戸・京都・大坂」特集で、大坂の話題を20ページにわたって監修と本文執筆。江戸時代の大坂の名所と暮らしを一望。
|古地図ギャラリー|
1.『江戸切絵図(尾張屋版)』『摂津国坐官幣大社住吉神社之図』
(東畑建築事務所「清林文庫」より・その3)
前回に続き、東畑建築事務所(大阪市中央区)のご協力を得て、世界有数の稀覯本コレクション「清林文庫」からご紹介します。
江戸時代は京都、大坂、江戸など大都市を題材にした絵図が盛んに出版されました。多くは一枚ものですが、「江戸切絵図」は分割図。100万人の人口を抱えた巨大な市街をくまなく描くために、エリアを細かく分けたのです。
18世紀の吉文字屋版、幕末近くの近吾堂版、尾張屋版が著名。中でも尾張屋版は色づかいが美しく、江戸土産に好まれたといいます。川や堀の藍色、道と橋の黄色、寺社の赤色の取り合わせがなんといっても絶妙。江戸城を描いた切絵図(写真)も藍と黄色のコントラストが美しく、大名屋敷群は塀の色を連想させる白に家紋の赤が映えています。左上に見えるのは桜田門。図を収めた箱には嘉永6年(1853)発行とあり、同年にペリーの黒船来航。桜田門外の変が起きたのはその7年後でした。もう一つの切絵図は隅田川流域の本所周辺。町屋は灰色。名所の地名、武家、医師などの名が記されています。
尾張屋版の「江戸切絵図」は約30枚でワンセット。どの一枚を観ても、配色の美しさに目を奪われます。川と道と寺社、武家屋敷、町屋の密度はエリアごとに大きく異なっているのに、それぞれが一級品のグラフィックアート。これはもう、実用の地図、旅の土産物の域をはるかに超えています。これほどに美意識に富んだ地図が生まれた背景には、江戸時代末期の成熟しきった文化があったとしか言いようがありません。
同じく「清林文庫」から「摂津国坐官幣大社住吉神社之図」。この図は明治25年(1892)発行。有名寺社の俯瞰図は江戸時代の名所図会でも盛んに描かれましたが、これは一枚もの。印刷技術が進んで地図もより細密な表現が可能になり、広い境内を一枚に凝縮して描く構図が広まりました。住吉大社の門前は松の林で埋め尽くされ、左下に船の浮かぶ浜が見え、名物の高灯炉が建っています。松の姿は一本ずつちがいますが、浜辺、門前、境内の順で松が大きく描かれているのにお気づきでしょうか。風景をリアルに描写しているようで、大社の威風がより際立つようにグラフィックな処理がほどこされているのです。江戸時代に磨かれた絵師の手技は、明治の地図にもさまざまな形で受け継がれました。
☆東畑建築事務所「清林文庫」
創設者東畑謙三が蒐集した世界の芸術・文化に関する稀覯本、約15000冊を所蔵。建築・美術工芸・絵画・彫刻・考古学・地誌など分野は幅広く、世界有数の稀覯本コレクションとして知られる。古地図に関しても国内外の書籍、原図など多数を収め、価値はきわめて高い。
2.『摂州箕面山瀧安寺全図』
(本渡章所蔵地図より)
「摂州箕面山瀧安寺全図」は、前掲の「摂津国坐官幣大社住吉神社之図」から30年近く経った昭和4年(1929)に発行されました。江戸時代には役行者作成の弁財天尊像が日本四弁天に数えられて有名に。図は、箕面の山と川と瀧に抱かれ、左下の一の鳥居から弁財天本堂へ続く参詣道を一望。主役の弁財天本堂は題字下の中央に坐し、まわりの樹木も他と比べて高く大きく描かれています。
山裾に流れる雲は神秘感漂う中世絵巻物風。箕面川手前の松を大きく、川向うの松を小さく描いているのは遠近感を演出し風景を大きく見せる工夫です。建物や石垣の描写の細密さは銅版の技術がもたらしたもの。古い絵図や絵巻の表現手法と近代以後の印刷技術が、昭和初期のこの図でひとつになりました。松の樹形はさまざまですが、他の木の樹形は様式化されているなど、独特のデザイン感覚もみられます。
「江戸切絵図」に示された江戸時代の文化の果実は明治以後も途切れずに、近代的なものと混じりあい、新たな個性を生み出しながら継がれてきたのです。地図には日本のグラフィック表現の洗練の足跡が刻まれています。「摂州箕面山瀧安寺全図」も、その一例でしょう。
3.『小豆島観光絵図』
(鳥観図絵師・井沢元晴の作品より・その3)

昭和の伊能忠敬と呼ばれた神戸生まれの鳥観図絵師・井沢元晴の作品紹介も3回目ですが、地名入りは今回が初めて。これまで見ていただいたのは地名が記載される前の原画でした。
「小豆島観光絵図」も原画ですが、ご覧のとおり、びっしり地名で埋め尽くされています。部分図(写真)で地名が浮いて見える箇所があるのは、原画の上に地名を記したフィルムを重ねて撮影したためです。部分図中に「毘沙門堂48」「歓喜寺77」などと数字が付されているのは、小豆島88霊場の番号。オリーブで名高い島の観光名所と霊場の案内を兼ねた観光絵図でありながら、中身は井沢元晴の他の鳥観図と同じく絵画的な色彩表現を基調に見ごたえたっぷり。山々の稜線が線ではなく、緑の色目の違いで分けられ、浜辺の波、川の流れも青と白の色の動きで生き生きと描かれています。
井沢元晴の活動は戦後とともにはじまりました。鳥観図は戦前に大流行し、戦後も多くの絵師が登場しましたが、めざす方向性は絵師によってさまざまです。日本流のグラフィック表現の実験場でもあった地図は、戦後という大きな節目を経て、技法の追求を個々の絵師の個性にゆだねていくことになりました。そんな時代の流れの中で、最も絵画に近いポジションで独特の鳥観図を開拓したのが井沢元晴でした。色彩に富む山・川・海の日本の風景は、絵画的な技法に根ざす井沢式鳥観図にまさにぴったりの素材。郷土絵図を画業の出発点とした井沢元晴がめざした世界は、海と川の青、山々の緑の中にあったといえるでしょう。
☆鳥観図絵師・井沢元晴
井沢元晴は戦後から昭和末までの約40年間に、日本各地を訪ねて多くの鳥観図を描き、昭和の伊能忠敬とメディアで紹介されました。活動の前半期にあたる戦後の20年間は「郷土絵図」と呼ばれた鳥観図を作成。その多くは、子供たちに郷土の美しさを知ってもらいたいとの願いをこめて各地の学校に納められ、校舎に飾られました。学校のエリアは主に西日本です。「郷土絵図」の活動は60年代半ばまで継続し、新聞各紙にとりあげられました。
井沢元晴氏のご遺族は今、「郷土絵図」にまつわる思い出や絵の消息に関する情報をお持ちの方を探しておられます。当時の生徒さん、学校関係者など、このブログをご覧になって、少しでも心あたりがあるという方が、もしおられましたら、次のアドレスにメールをお送りいただければ幸甚です。小さな情報でもかまいません。よろしくお願いいたします。
足立恵美子(井沢元晴長女)emikobook@yahoo.co.jp
★過去の古地図ギャラリー公開作品
第2回(2020年11月)
①東畑建築事務所・清林文庫より「メルカトル世界地図帳」「オルテリウス世界地図帳」
②本渡章所蔵地図より「A NEW ATLAS帝国新地図」「NEW SCHOOL ATLAS普通教育世界地図」
③昭和の伊能忠敬・井沢元晴の鳥観図より「大阪府全図(三部作)」
第1回(2020年9月)
①東畑建築事務所・清林文庫より「ブレッテ 1734年のパリ鳥観図」
②昭和の伊能忠敬・井沢元晴の鳥観図より「ふたつの飛鳥と京阪奈」












野山の緑が美しい絵画的な世界に都市や史跡が溶けこんで、みなさん吸い寄せられるように見入っていました。いずれも井沢氏のご遺族から提供していただいた図で、特に大阪湾から琵琶湖までの広域を描いた大作「ふたつの飛鳥と京阪奈」のスケール感と迫力は満点。井沢元春の名を聞くのは初めてという方がほとんどで、戦後
他の展示は、戦前~戦中~戦後の大阪の区分地図、近郊図など。変わり種は昭和
講座「古地図地名物語」は7年目に突入。2021年初春は1月22日(金)、2月26日(金)、3月26日(金)の実施予定。各日とも時間帯は午前
本渡章が「摂津名所図会」、大阪市立大学大学院文学研究科の菅原真弓教授が「浪花百景」を題材に住吉の話をいたします。講演の後、「すみよし歴史案内人の会」による町歩きも予定。詳細は住吉区民ホールの案内、住吉区の広報などでご覧ください。
大阪
前回に続き、東畑建築事務所(大阪市中央区)のご協力を得て、世界有数の稀覯本コレクション「清林文庫」の逸品をご紹介します。
アトラスといえばギリシア神話の天空を支える巨人の名が有名ですが、本書では、世界初の地球儀作成者とされるリビアの伝説の王の名に由来するものと考えられています。
次はオルテリウスの『世界地図帳』。オルテリウスはメルカトルと同時代に活躍した地図作成者・出版者。メルカトルのアトラスに先立つ
オルテリウスはメルカトルとも交流があり、ライバルが世界地図帳作成事業に取り組んでいるのを知って刺激され、先に完成させたと伝えられています。『世界の舞台』と題された地図帳には、日本列島が描かれた頁(写真)があります。時を経たものの重厚さが漂う表紙とともに、じっくりとご覧ください。
それぞれの表紙に「
『
『
「大阪府全図」は、(
2020

明治~大正と続いた今年の展示。今回のメインテーマは昭和の古地図(前編)で、初期から中期の図を見ていただきました。昭和3年刊の「東海道パノラマ地図」は清水吉康による鳥観図(裏面が浮世絵師・菱川師宣の東海道分間絵図)は折本形式の装丁が、江戸期の道中絵図を思わせます。昭和初めの大阪城天守閣復興にちなんだ「
来会者の中でお二人が、昭和の東区の詳細な市街図を持参してくださったのも、場を大いに盛り上げてくれました。東区は平成元年に南区と合併し、今の中央区になりました。中央区の誕生についても、来会者それぞれに思うところがあって、話題は尽きません。
この日は、前回のレポートで紹介した天保14年の古地球儀のレプリカ(写真)も展示し、好評でした。ご提供いただいた所蔵者の飯塚修三氏に御礼申し上げます。
2020年秋~2021年初春は、
●「島民」9月号・「水都」特集に寄稿
前回の古地図サロンに来訪された東畑建築事務所(大阪市中央区)を8~9月にかけて2度訪問しました。来訪時にお聞きした同事務所が所蔵する「清林文庫」を拝見。世界有数の稀覯本コレクションには、国内外の古地図も多数含まれています。所蔵品を収めた書架が並ぶ姿は圧巻。多くの方に、その一端を知っていただきたく、同事務所のご協力のもと、ささやかですが、このコーナーで公開のお手伝いをしたいと思います。
写真は「ブレッテ 1734年のパリ鳥観図」より、セーヌ川沿い市街の見開き図、シテ島に架かる橋ポン・ヌフ周辺の部分図。同書はパリ市街を区分した鳥観図をまとめて書籍化したもの。表紙写真の風格ある装丁が、時代を感じさせます。
☆東畑建築事務所「清林文庫」
日本各地を歩きめぐり、郷土の風景と街の営みを目に焼きつけ、その成果を多くの鳥観図に実らせた絵師がいます。昭和の伊能忠敬と呼ばれた神戸生まれの鳥観図絵師・井沢元晴です。亡くなられて30年が経った今、残念ながら、その業績を知る人は少なくなりました。このブログが結んだ縁で、ご遺族から連絡をいただき、先日、残された貴重な原画を拝見する機会を得たのは幸運というしかありません。
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いったい、どのくらいの来会があるのかな、と思って会場入りすると、すでに初参加の方が2名、開場待ちをしておられました。「島民の案内を見て来ました」とのこと。案内が載ったのは3月号なので、よく7月まで覚えていてくださいました。その後もぼつぼつと来会があり、2時間のサロンの間に10人ほどがお見えになりました。半分以上が新規の来会です。
この数回、続けてきた明治時代の地図「改正新版大阪市街新図」の発行年判定は、この日も来会者から新情報がもたらされ、図の内容は明治22年頃のものではないかと推定されるところまで、こぎつけました。当初は明治初年の内容ではないかと言っていたので、明治中期に修正されたのは、大きな違いです。ぱっと見た感じは、実に大らかというか、描き方に素朴さがあり、明治のごく初期の地図の雰囲気に見えたのですが、結論は意外な方向にたどり着こうとしています。サロンの参加者からは、「自分で調べると、いろいろ発見があって面白い」という声も。発行年不明の地図1枚で、ずいぶん楽しめるものです。
●7/5 文学・歴史ウォーク
●2020年秋の朝日カルチャーセンター中之島・古地図講座
★毎日放送ラジオ「ありがとう浜村淳です」(7月9日)にゲスト出演。『図典「摂津名所図会」を読む』にまつわる話をしました。
飯塚さんは古文書、医学史、和算、天文、古地図など多方面に通じた研究家。古地球儀は箱入りのまま回転させて見る独特の造りで、粘土製の風合いといい、筆描きの色合いといい、見た目がたいへんチャーミング。江戸時代の人々も楽しく未知の世界の想像をふくらませたことでしょう。
5月22日(金)開催予定の古地図サロンは、新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止いたします。なお、2020年後半は以下の日程にて開催を予定しています。もし、コロナウィルス等の状況によって中止・延期などの変更がある場合は、事前にお知らせいたします。
2019年のナカノシマ大学での連続講座「大阪24区物語」の書籍化は、諸事情により滞っていましたが、次回更新の頃には新情報をお届けできると思います。それまで写真の御堂筋地図でお楽しみください。これは昭和何年頃の地図でしょう? 戦前、戦後どちらでしょうか?
さて、気をとりなおして、3月27日のご報告です。この日のサロンは前回のテーマ「明治期の大阪の古地図」の後編となりました。明治20年以降の地図をいくつか広げて、見ていただきました。地図でありながら当時の名所の絵をふんだんに描いた明治25年(1892)発行の「大阪市明細全図・名所細密挿画付」が目立っていましたが、みなさんが長い時間見入っていたのは、明治43年(1910)の「実地踏測大阪市街全図」のほうでした。
古地図とともに大阪の区をめぐる新シリーズの第1期は、月1回計3回の講座が終了しました。テーマは「江戸時代の大坂三郷」「東区」「南区」。最終回の「南区」は3月27日に実施。今は中央区の一部になった南区の生い立ちを昭和初期の南区図をテキストに振り返りました。
●2020年3月14日住まいのミュージアム
★『図典・大和名所図会を読む』(創元社)が刊行されました。副題は「奈良名所むかし案内」。江戸時代の観光案内『大和名所図会』の全図版180点余を掲載し、説明文を添えました。奈良の鹿は江戸時代にも鹿せんべいを食べたか、貝原益軒が訪ねた岩飛びの名所とはいったいどこか等々。詳しくは本書をご覧ください。なお、本書の紹介記事が5月初めの朝日新聞(文化面)に掲載される予定です。
★ナカノシマ大学での連続講座、大阪24区物語の書籍化についての新情報は、もうしばらくお待ちください。それまで、22区時代の大阪市全図をお楽しみください。