3月16日
大阪 北新地 ちんみん亭

北新地堂島浜の青冥(ちんみん)の支店『ちんみん亭』は、ゴージャス・グラン中華の本店に比べて、帰りに「小腹が空いたから、何か食うでいこ」的な店。完全な酔客仕様で、一人客も入りやすい」。
 こちら的には原稿締切や校正とかで遅くなったり、今日はちゃんと晩メシを食べていないな状態のときに重宝している。
 入って座って即の「400円メニュー」で注文するのはメニューの一番上に書いてある豚足。豚足は醤油や八角の味が付いていて煮込まれてある中華風のもので、なんか明くる日に「コラーゲンが効いてる」みたいな気がするからこの店に来ると必ずいう。
 この写真のデータを見ると23:49:51だ。完全に快速の最終西明石行0時25分モード。
 「おっ、あと15分あるから青冥でなんか食うて帰ろ」だったのがよくわかる。
 写真を見て思い出しているのだが、こういう時のことは明くる日まったく覚えていないことが多い。
 この麺は何やろ? ワンタンが入っているから雲呑麺だと思うが、食べたのも覚えていないしいくらだったのかも忘れている。
 しかしこういう時にも写貞を撮るというのは自分ながらエラいな。というより何か考えていたんだろうな(もちろんそれも忘れている)。

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江弘毅

編集者・著述家。雑誌ミーツリージョナルを立ち上げ、1993〜2005年編集長を務める。
2006年編集出版集団140B創立。著書「有次と包丁」(新潮社〕、「飲み食い世界一の大阪」(ミシマ社)など多数。毎日新聞連載中の「濃い味、うす味、街のあじ。」の単行本化、140Bから7月15日発売。

江弘毅