12月10日
大阪 西梅田 ロウリーズ・ザ・プライムリブ大阪

肉を食うことで、「いっべん行っとかなあかん」感満点 がふたつあって、それはシュラスコの「バルバッコア」と 『プライムリプ」。ともにハービスエントにあるというの も面白いし、同系列らしい。こちらはビバリーヒルズに本 店があって1938年の創業とのこと。戦前ばりばりの店で ある。 どうせなら「ロウリーカット」300gを食うたれと思て 注文する。かなりデカいと聞いている。 まず氷の上でボールをくるくる回してドレッシングを フィックスするサラダが出てくる。まことにアメリカンなパ フォーマンス。サラダを食べていると見たこともないデカ
い、3m×1.5m×奥行き1mのゼロハリーバートン製のデ カい、金属トランクを横置きしたようなキャスター付きの ワゴンが黒人のシェフに押されて客席まで来た。思わ ず「うわあ、だんじりや」と声が出る。 切られた肉は「!」しか言いようがない。こんなデカい ステーキ、いやローストビーフ食ったことがない。デカけ りや偉いんか、あははっ、と笑うしかない、正味デカい赤 身。ホースラディッシュをクリームで溶いたようなソース がうまい。 あとは、おぼろ。慌惚のブルースよ(@青江三奈)。

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江弘毅

編集者・著述家。雑誌ミーツリージョナルを立ち上げ、1993〜2005年編集長を務める。
2006年編集出版集団140B創立。著書「有次と包丁」(新潮社〕、「飲み食い世界一の大阪」(ミシマ社)など多数。毎日新聞連載中の「濃い味、うす味、街のあじ。」の単行本化、140Bから7月15日発売。

江弘毅