先週に続いて『グリルミヤコ』。
よくあることだが、食べもの屋に行って、もう食べ終わりかけのときに、隣の客が注文して出てきたメニューを見て、「おお、うまそうや」とか「あっ、それ食ベるの忘れてた」とか、そういうふうになって、後でふとした拍子にそれを思い出し、日を開けずに行くことがある。
今回のこの店のシチュー、それもテールシチューがまさにそう。
船舶内のレストランから、1965年に「陸に上がって」この店を開いた先代のドミグラスソースのもととなるソース(ブイヨン)は、今も追い足し追い足し継がれているが、そのソースはもともと船の厨房から持ってきたもの。
濃厚な味なのにさらりとしているシチューのソースはまさに洗練の極みだ。
先週に続いて『グリルミヤコ』。
よくあることだが、食べもの屋に行って、もう食べ終わりかけのときに、隣の客が注文して出てきたメニューを見て、「おお、うまそうや」とか「あっ、それ食ベるの忘れてた」とか、そういうふうになって、後でふとした拍子にそれを思い出し、日を開けずに行くことがある。
今回のこの店のシチュー、それもテールシチューがまさにそう。
船舶内のレストランから、1965年に「陸に上がって」この店を開いた先代のドミグラスソースのもととなるソース(ブイヨン)は、今も追い足し追い足し継がれているが、そのソースはもともと船の厨房から持ってきたもの。
濃厚な味なのにさらりとしているシチューのソースはまさに洗練の極みだ。
編集者・著述家。雑誌ミーツリージョナルを立ち上げ、1993〜2005年編集長を務める。
2006年編集出版集団140B創立。著書「有次と包丁」(新潮社〕、「飲み食い世界一の大阪」(ミシマ社)など多数。毎日新聞連載中の「濃い味、うす味、街のあじ。」の単行本化、140Bから7月15日発売。