2020.03.29
封鎖六日目
Lockdown Day 06 晴れのち曇り
8時に自宅の窓から表に向かって拍手をするんが一昨日から始まってます。医療や介護、公共事業に携わる人らへの労いの拍手です。パリが最初やったかな。半分はストレス解消も兼ねてるんでしょうが、なんであれ気持ちを表すのはええことですね。女王陛下や感染が確認されたジョンソン首相も参加しはりました。
そもそも封鎖の第一目的はパンクしそうな病院の現場にいる人を守るため。夜勤明けにスーパーいったらなんにもなくて死にそう! というツイが広まって決断に拍車がかかりました。ディスってる人らもいはりましたが、翌日には制服着た関係者に無料で食品を提供するようになったんも国民性といえます。
かと思えば、その風潮を悪用して看護婦コスプレで店から食料品をむしり取ってゆく連中も現れたりして、なんちゅうか人間の業を感じます。本性が現れるとゆうてもええ。そやし見とうなかったような嫌な面にも封鎖されれば直面せざるを得ん。
あんね、
英国はNHS(国民健康保険制度)というのがあって医療が無料。そやし〝いざ〟というときが来たとしても日本はこっちみたいな状況にはならんかもしれん。明確な治療法がないし病院も自宅もさして変わらんわけですし。それでも溺れる者は藁を掴みに病院へ押しかけてゆく。ウィルスばら撒くだけやて解ってても。本能と理性の葛藤が封鎖の英国各地でちらちら火花を散らしているようや。
アボカドが塩梅よう熟れたんで晩ごはんは、これまた味の馴染んだヅケと合わせて柚子こしょうでいただきました。あとは焼き茄子とオクラの土佐酢。封鎖直前、偶然にも作り置き料理大会して拵さえたもんが、みんな食べ頃を迎えております。ありがたやー。
旨いと思えるもんを喰うというのは本能的な行為に見えて実はとても理性的な所業なんやないやろか。