2020.05.29
封鎖六七日目
Lockdown Day 67 晴れ。
ツレの誕生日でした。坐骨神経症はまだまだ痛くてブルーな幕開けでしたが、本日は甘いもん無礼講ってことで、血糖値を下げるためしばらくやめていたバタつきパンにジャムの朝ごはんをパクついたらだいぶ機嫌よくならはった。
いずれも悪くはないけど、もちろんそれらの食品は
生活を小さくしたり、スリムにしたりするのは素敵なこと。ときには妥協も必要。スタイルの見直しとか、思い切った方向転換も楽しからずや。けど、落としたまま定位置にしちゃだめよね。なぜって歳喰ったとき最後まで残るのが〝暮らしという娯楽〟なんだから。
激しい運動ができなくなって、お洒落をするにも加齢が邪魔をして、外食もしんどくなって、旅行や夜更かしも億劫になってくる。もちろん老いたら老いたなりに愉しめるものはいっぱいあるけれど、食事や読書を含め心地よく暮らす日々の悦びは半減率が長い。コロナ禍を経てすごくそれを実感しました。
夜がヘビーな晩餐予定なのでお昼はクロワッサンでも齧ってすませましょうと時間をずらしていつものBFCカフェへ。ツレには誰にも誕生日のこと教えないでねと念を押されていたのだけれど、あのね、いまだからこそ小さな気晴らしが必要なんだよ。
と、いうわけでサプライズが待っておりました。カフェ孫たちが手作りのカードを持ってきてくれて、オーナーのマットくんがケーキを用意してくれて、飛沫はダメだからとローソクの吹き消しこそなかったけれど、みんなでソーシャルディスタンスを守りながらHappy birthday を大合唱。
集まってくれたカフェ友たちは20人以上いて、ケーキを切り分けるとほんとに一口ずつになったけど、食べ物をシェアすることそのものが難しい、そしてレアな出来事になってしまっているのでなんだかみんながハピーな顔に。
こういう催しはロックダウン前からBFCではしょっちゅうあったけれど、これまではオファーしても半数くらいはケーキを断る人がいた。ケーキそのものも特別ではなくスーパーの既製品。でも今回はほとんどがシェアに参加。いやいや有り難いことでした。ツレも自分が考えていたよりかなり楽しんだようです。
ところで会の最後にちょっとしたハプニングが。
海岸に群れる連中がいる反面、こういうソーシャライジングですら忌み嫌う人が多い英国。きっと彼女もそんな一派だったのでしょう汚いものでも見るようにツレの前を横切っていった。ものすごくぞんざいに通り過ぎたので、坐骨神経症をかばいながら立っていたヤツは女性を避けようとして尻餅ついちゃった。
彼女は逡巡した様子を見せつつ、しかし助けようともせず謝罪もなしに立ち去りました。少し腹がたちましたがツレはどこも痛くしなかったので、まあ、いいかと帰宅しました。が、面白いことに尻餅のあと痛みが軽減されたみたいなの。当たり所がよかったのか。もしかしたらあの女性は神さまだったのかも。