2020.06.09
封鎖七八日目
Lockdown Day 78 曇りのち小雨。
近所の学校の前を通ったら門が開いてました。ちいさな子供やそのお母さんらの姿がちらほら。校舎へ続くファサードには黄色い足跡マークが描かれ、ソーシャルディスタンスを促しています。桜が咲くようにいっぺんに、ではないけれど、ゆっくりと百日紅みたいに学舎も動き始めてるんですね。嬉しくなります。
もっとも正常化するには英国はかなり時間かかりそうですよ。もちろん政府は指針を出してはゆくのですが、こと学校にかんしてはなんの強制力もないらしい。あくまで各校ごとの自主性に任されるんですって。まだ時期尚早だと判断したら親は自分の子を通わせる義務はないし、先生も授業をオミットしてかまわない。そのへんを調整してゆく校長はさぞかし骨の折れることでしょう。想像するだけで頭痛い。
以前ちょっと紹介した元学校校長のニックがやってるPC家庭教師はいつの間にか依頼が増え、そうなると当然授業料も派生してくるのでボランティアだったのがビジネス化してきたみたい。ここんとこカフェで顔を見ません。オンライン経由だと世界がターゲットになるから夜中までやってるって。
一人いい顧客がつけばそこから派生して大忙しになるのも時間はかからなかったそう。生徒も上は21歳から下は6歳まで幅広い。数人をいっぺんにオンラインで繋いで教えるミニクラスみたいなのも、こなしてゆくうちに形になったらしい。こういうのって、コロナ禍が収まってきたあとも続きそうな傾向よね。定年退職したり家庭の事情で辞めなきゃならなかった先生たちも次々復帰してるそうな。
あと、学校がなけりゃイジメがない。はい。不登校寸止め児童でしたがなにか? 集団に馴染めない儂みたいなぶきっちょで勉強ができない子にとって学校はイジメの巣窟でしかなかった。もし小中時代にコロナがあったら儂は大歓迎してたでしょう。
午後はカフェ孫がBDケーキのお裾分けを持ってきてくれました。例によって玄関先で距離を保っての立ち話。カフェ孫家も学校はまだだといいます。でも、ステイホームの日々は愉しいようです。それがなによりよ。ちなみにオンライン授業にも慣れたとか。彼女の先生はニュージーランド人。カフェ孫母の高校時代の同級生だって。いいね、そういう交流。
ケーキはレモンアイシングのパウンドケーキだったので紅茶でも珈琲でもよかったんだけどお抹茶にしました。「残福」と名前を付けた『朝日焼』さんの月白釉流シで。十六世松林豊斎さんが襲名される前にセントアイブスのリーチ窯で作陶されたときの盌。銘の通り、最後に手元に残ったものを譲っていただきました。これからの一年にもカフェ孫が福に恵まれますようにと祈って一服。
朝日焼
宇治市宇治又振67
https://asahiyaki.com
The Leach Pottery
Higher Stennack, St Ives TR26 2HE
https://www.leachpottery.com