2020.06.14
封鎖八三日目
Lockdown Day 83 晴れときどき曇り。
本日は「閏メシ」でした。
年に一度か二度、冷蔵庫の中に脈絡のない食品が、それも少量ずつ残ってしまうことがあります。早く喰い切っちゃいたいけど一品一品バランスのいい食卓になるように考えて消費していたら確実にタイミングを逃す。味が落ちる。というか傷んじゃう。……というようなシチュエーションに陥ったときの晩ごはんメニューをそう呼ぶのです。
もう、なにも考えず片端から余り食材を調理し、しもやけになりかけてた冷凍食品も使えるだけ使い、ひとくち残った作り置きも参戦させてテーブルを埋めてゆく。と、一人で覚えた手料理を、なぜか味見がさせたくて、みたいな混沌が出現いたします。
かつとじ(袋に残ってたグリンピースも全解凍して投入)。茹で豚をパリッと焼いたんとキャベツの炒めもん。萎びたフレッシュチリ入りと白花豆のギリシャ風煮込み。黒豆枝豆と菊芋のKiriのクリームチーズ和え。焼き葱と焼き鯖の味噌汁。肉団子1ヶ。コールスロー一口。自家製Qちゃん漬け生姜マシマシ。エントロピーめきめき増大しまくり(笑)。
でもね毎日がこれだと味蕾がどうにかなってしまいそうですが、たまーに食べるぶんにはお祭りみたいでいいもんですよ。バランスの悪さ、まとまらない〝わちゃわちゃ〟を愉しむもまた佳し。みたいな。ごはん進みすぎて、ちょっと困りましたが(笑)。
混乱をほおばりながら思うのは、長引くコロナ禍とジョージ・フロイト事件の余波によって図らずもスポットを当てられた「ダイバーシティ」という言葉です。
すでに現代のキーワードとして欠かせない考え方ではありました。けれど、みんな、うんうん大事大事とか言いながらいまひとつそれが如何なるものなのか、なにを暮らしにもたらすのかを理解――というか実感だな――できていなかった。
ダイバーシティってつまりは、まとまらないことなんですよ。この閏メシみたいにね。冷蔵庫という管理社会の救済であり、ごはんの進む混乱であり、まとめようとしてもまとまらないから、もう、楽しんじゃうしかないのが現象としてのダイバーシティなんです。
今日は土曜で久しぶりに天気も良かったからか地元のささやかな商店街はかなりの人手でした。スーパーにも相変わらず人は並んでる。ソーシャルディスタンスは守られてるけど相変わらずのマスク着用率。ただ行列できはじめた頃と異なり雰囲気は明るい。2ヶ月前は空気がとげとげひりひりしてたもん。
老若男女が穏やかに辛抱強く入店を待つニューノーマル風景は確実に時代が変わったんだと教えてくれます。
想像もしない問題が起きた英国で、現実に庶民の助けてくれたのはマイノリティであり、EU離脱推しのウヨなんて屁のつっぱりにもならなかった。この経験が多くの人たちを #BLM に駆り立てているのではないでしょうか。また、それが〝人の道〟ってもんですね。