2020.05.22
封鎖六〇日目
Lockdown Day 60 晴れ。
2ヶ月かー。ほんま長ごおすな。今日はカフェ孫に会えて、表で友人(カフェ孫母)とも喋れて、暑さもちょっとマシで、#変態八百屋 にも行けて、血糖値もようやく人並みに下がってきて、準ロックダウン状況のなかでは、かなりええ感じのいちんちどした。
そやけど
見た瞬間もうメロメロ。気づいたときには彼の足元にしゃがみ触っていました。もちろん4歳のカフェ孫もこれを見逃すはずはありまへん。手を伸ばし、指先を嘗められてはキャッキャ笑ってる。カフェ友が鷹揚に構えているのをいいことに我を忘れてもた。ふと見れば傍らで微笑むカフェ友妻の額に血管が!
大慌てで彼と彼女、カフェ孫母に向かって口元塞いで小声で謝る(もう遅い)わたくし。あわわ大慌てでその場を離れました。ひゃー。エライことしてもた。冷や汗もんですわ。ごめんなさいー。そやけどあれやわ。公共の場所に仔犬連れてくんのずっこいわ。無視するのがこれほど難しいもんはありまへん。
封鎖開始時には様々なキャンペーンが展開されましたが、印象に残っているもののひとつに「前を通りかかったから言って、あなたを訪ねてきた友達。それは本当に友達ですか? 悪魔が誘惑しにきたのではありませんか?」というのがおました。仔犬は悪魔や!
昼間触った仔犬のことを思い出してにまにましながら晩御飯は「冷やしラーメン」。
チャーシューを作るときは、いつでも骨付き皮付きの豚バラ肉を塊で買ってきて、たっぷりの香草と一緒に煮込んで出汁を取ります。今回はそこに昆布と酒も加え、こっくりと濃く贅沢なクリアスープを作りました。翌朝、浮いて固まった脂を丁寧に除くと手前味噌ながらええ感じ! よし、これで「冷やしラーメン」作ろ! となった。
なんで突然に「冷やしラーメン」なんかゆうたら、たぶんひと月ほど前に閉店したと聞いた大阪の『揚子江ラーメン 総本店』のことがずっと頭にあったしやと思う。あの澄み切ったスープをレンゲで掬うたび、これをきんきんケロンパに冷とうして喰たらなんぼーか美味しかろっと考えていたので。
そやし暑のうて、菊菜が手元にあったら普通に揚子江を再現してたでしょう。 というわけで幻の冷やし揚子江。よろしおした。
そやけどほんまに残念やね。コロナのせいなんかどうかはわからんけど、いつか大阪と京の食文化を『揚子江』と『天下一品』の比較から読み解くエッセイが書きたかったんやけどな。うーん、書いてもええけど追体験でけへんかったらしょうもない気がするねん。