2020.06.05
封鎖七四日目
Lockdown Day 74 曇り。
今日も曇ると天気予報で言っていたので、食べたかったけど暑いうちはその気にならなかったロースト料理。昨日からマリネしてあった豚バラのオーブン焼き。120度で6時間。マリネ汁は紹興酒、醤油、黒酢、自家製金柑のジャム、蜂蜜、八角、塩、胡椒。
つけあわせは葫をきかせた白い花豆(ギガンタス)のギリシャ風トマト煮。材料を全部合わせてオーブンで一緒に煮込むので楽ちん。作り置きのビーツの千枚漬け、トルコ万願寺の炒め煮。ごはん。国籍はばらんばらんやけど、取り合わせは悪くなかった。
人種問題というのは
すき焼きは牛肉やっちゅうの。天婦羅はポルトガルからきたもんやっちゅうの。ラーメンもカレーも喰わんのかっちゅうの。本当に頭悪い。まあ、ジョージ・フロイドさんを殺した警官たちは普段からファストフードしか食べていないような気もしますが。
昨日はハイドパークで大規模なデモがありました。いうまでもなく #BlackLivesMatt のプロテストです。ほとんど参加しないことに罪悪感すらありましたけど、儂はやっぱ見合わせることにしました。コロナ感染のリスクをいま犯すべきかというのはどんな理由があるにせよ難しい問題です。とりわけ腹具合の不安定な糖尿のじいさんにとっては大問題。
ニュース画像を見る限りデモの参加者はできる限りソーシャルディスタンスをとろうとしているようでしたし、マスクをしないことで有名なイギリス人ですがほとんどの人々は着用して歩いていました。それだけみてもプロテスターの意識の高さが伺えます。
首相官邸前では小競り合いがあったようですが、アメリカで見られた混乱に乗じた略奪などはもちろん起きませんでした。というか各所で警備に当たってた警官(白人)のなかにも膝を折って拳を突き上げ哀悼と共感の意を示す人が何人もいました。
みんなが掲げるメッセージ・バナーの中にはコロナで亡くなった地下鉄職員の名前が書かれたものも散見されました。「だから無茶しないで。気をつけていきましょうね!」ということです。これでクラスタが発生したらプロテストが穢されるから。
いままで何を見ても、何を読んでも、誰の話を聞いてもコロナ禍に対する明確な希望を持てないできた儂ですが、参加できなかったにも関わらず、このデモは未来を覆う不安の霧をいくばくか払ってくれた気がします。そしてきっとそれは儂だけじゃない。それだけでも大きな意義のある行動だったと思います。