2020.06.08
封鎖七七日目
Lockdown Day 77 曇り。
今日はなにしてたかといえばケンカしてました(笑)。仲良さそうと言われますが長年独り暮らししてた我の強いおっさん同居してぶつからないわけがない。寝食を共にして18年ですが「石川や 浜の真砂は 尽きるとも」の感覚で火花を散らしてます。
しょうもない原因なんですよ。いつものカフェ前での立ち話。血糖値が下がらなくてねえという話題になって、ツレが「甘いもの控えてるんだけど」というので「昨日チョコレート喰ったばっかしじゃん」と混ぜっかえしたら真顔で「毎日じゃないから!」と声を荒げたのでカチンときたのが始まり。そのあとも細々つっかかるので
ふだんはキレるとしんしん頭が冷えて相手を論理的に追い詰めるタイプ。欠点は途中からそれが面白くなってしまって徹底的に逃げ道を塞いでしまうこと。こんなご時世にそれは避けたかったので、今回の戦法は三猿作戦。見えない(ふり)聞こえない(ふり)喋らないの全面無視。家庭内ソーシャルディスタンス取りまくり。咳をしても一人。
想像以上に怒りが深かったのか戦いは晩まで続いたけど、ちゃんと謝罪してきたので和解。曰く「坐骨神経症がまだ痛くて、外出したら思ったより寒くて、それでついあんな態度を……」とかなんとか。そんなこた解っとる。しかしだからといって無礼な態度を取っていいという理由にはならない。ふんとにもー。
ロックダウンが始まって以来、家庭内暴力ヘルプラインへのアクセスがじゃんじゃんばりばり増加しています。最初のうちは増えてる土地もあれば減ってる場所もあるという感じで全体的な動向を示すものではありませんでしたが、暴行が認められた事件のみならず報告数や問い合わせも右肩上がりが明らかとなりました。封鎖との因果関係についての公式な報告はまだありませんが予想はつきますね。
ロックダウンが解除の方向に向かい始めた段階で、3週間連続電話相談の件数が6割増し、ウェブサイトへの接続はなんと10倍になったそうですから、ここにきて被害者は我慢の限界にきたってことでしょう。DVするような連中は相手につけこむのが巧い。「コロナで大変な時に迷惑をかけてはいけない」という気持ちにつけこまなかったわけはありませんから。
かつてはDV傾向がパートナーに観察できたとしてもふたりは日がな顔を突き合わせているわけではなかった。それが来る日も来る日も一緒。仕事に行ってくれることも、友達と飲みに出かけることもない。まさに息をするにも気を遣う緊張感に被害者たちは封鎖中ずっとさらされていたのです。
晩御飯は残り物のビフカツを使ったカツ丼でしたが、もちろん和平前だった儂は作ってなどやりませんでしたので一人メシ。これってDV? とても美味しかったけど侘しかった。ツレは時間差で同じ残りカツをチンして食べていたようです。囲む相手がいるなら食卓は囲みたいもんですから責任がどっちにあろうとケンカなんていいことはありませんね。