大阪市からの強制撤去、行政代執行通知があった6月16日、たまたま阪神電車地下改札横の「ぶらり横丁」前を通ってると、串カツ『七福神』大将の大越さんがいた。
「代執行はむちゃくちゃにされるんで、自主撤去してます」
阪神電車改札横の「ぶらり横丁」は、鉄冊で覆われて、すごいことになっていた。
そして2カ月経って、店は駅前第四ビル地下2階に移転オープン。「ぶらり横丁の看板もついでに持ってきましてん」と大将。奈路道程さんによる、ありし日のぶらり横丁の絵も飾られている。思い入れの深さがわかる。
3倍強になった店のキャパ。コの字の向かい合うカウンター形式で、フライヤーは入ってすぐ店の左右ど真ん中に鎮座。「揚げても場げても終わりませんわ」と客の注文を一人でこなす大将。
編集者・著述家。雑誌ミーツリージョナルを立ち上げ、1993〜2005年編集長を務める。
2006年編集出版集団140B創立。著書「有次と包丁」(新潮社〕、「飲み食い世界一の大阪」(ミシマ社)など多数。毎日新聞連載中の「濃い味、うす味、街のあじ。」の単行本化、140Bから7月15日発売。